...心配さうに息を潜める)私にお話があるとおつしやるのですか?クログスタット はい...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...自分の身体を潜める神秘な楽しみが急に何処(どこ)かに消散してしまって...
豊島与志雄 「少年の死」
...壮助は一寸物影に身を潜めるように身を引いて...
豊島与志雄 「生あらば」
...物をうかがいしかも身を潜める男そのものを示していた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...十二 民衆のうちに潜める未来パリーの民衆は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...すべては思念の中に姿を潜める...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...飜(ひるがえ)つてこの頼りなき色彩の美を思ひその中(うち)に潜める哀訴の旋律(メロディ)によりて...
永井荷風 「江戸芸術論」
...知るべし女子の権力の那辺に潜めるかを...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...そして声を潜めるようにして...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...――浅草の寿座の楽屋裏に身を潜める事に致しました...
西尾正 「陳情書」
...まだまだ深く潜める無限の精神を開発することは吾々教育家も未だ力を込めんように私は感ずる...
新渡戸稲造 「教育家の教育」
...うしろぐらいことがなかったら、何も恐いことなんかありゃしないじゃないか」山木は今にも泣き出しそうな顔になって、声を潜めると、「恐いことがあるんだ...
久生十蘭 「魔都」
...禾本類の花に在てはその花被皆かくの如く縮小して小鱗片と成り以て花底に潜めるなり...
牧野富太郎 「植物記」
...腐屍を禿鷹の餌食に曝す躯(むくろ)の上を荒れすさんだ村々の上を茫々たる杉松の密林に身を潜める火田民(かでんみん)の上を北鮮の曠野に萠える野の草の薫りを篭めて吹け!春風よ!夜中(よじゅう)...
槇村浩 「間島パルチザンの歌」
...物言いも声を潜めるようになり相手をしてくれることもなくなった...
水上滝太郎 「山の手の子」
...此の潜める生来の彼の高貴な稟性は...
横光利一 「新感覚論」
...道の向う側に身を潜める...
吉川英治 「私本太平記」
...しかれどもこの影に潜める悪習慣を見よ! 吾人はあえて一二の例を取る...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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