...一時に光焔を放たしめるだけの大風のやうな雄々しい力が潜んでゐる事も事実だつた...
芥川龍之介 「あの頃の自分の事」
...私の乗っていた筈の快速潜水艇のことさえ...
海野十三 「地球要塞」
...何気なく潜り込んで来たものか! 甘えるようにクウンクウンと鼻を鳴らしながらヨタヨタと側へ近付いて来たのであったが...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...西へ折れ曲ってまた一つの門を潜(くぐ)ると...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「嬰寧」
...私はその傍を通って左に建物の間を潜って往った...
田中貢太郎 「死体の匂い」
...この自由主義的文学のメカニズムが潜んでいることに注目しなければならぬ...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...そういうふうにして半ば影に潜んで生活するようになっている...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...潜んでいるにちがい無い...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...その中に潜(もぐ)り込んだ...
夏目漱石 「門」
...また十日前に潜(くぐ)った山門を出た...
夏目漱石 「門」
...その邊に潜んでゐると思ひ込んでゐるのでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...麦粉や小麦を積んだ荷車のあひだを潜るやうにしてあちこちと歩きるのは余(あんま)りうれしくないらしかつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...昭和遊撃潜水隊と衝突して...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...わたくしは長谷寺に潜んでゐる幼い有信の行末を問ふに先だつて...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...こういうところに歴史を学ぼうとする者の反省の種(たね)が潜(ひそ)んでいる...
柳田国男 「こども風土記」
...……ぎいと軋(きし)る潜り戸の音がした...
山本周五郎 「新潮記」
...五十幾名の同志が潜伏しているこの行動がいつまで世上に知れずにいる筈はない...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...当人が自覚するとしないとに関(かか)わらず潜んでいるが...
吉川英治 「人間山水図巻」
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