...淡紅(うすあか)色の可愛(かあい)らしい花をもつ花酢漿(はなかたばみ)も京都にはよく見かける...
薄田泣菫 「茶話」
...そんなのを見て酸漿(ほほづき)のやうに顔を紅(あか)くするかも知れないが...
薄田泣菫 「茶話」
...この二句のうちには「羽黒山の山伏」「鉄漿をつける時に用いるふしの粉」などというものが隠れて滑稽的に用いられています...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...鉄漿溝は泡立ツた儘凍ツて...
永井荷風 「里の今昔」
...さうして其(その)入(さうにふ)した酸漿(ほゝづき)の根(ね)が知覺(ちかく)のないまでに輕微(けいび)な創傷(さうしやう)を粘膜(ねんまく)に與(あた)へて其處(そこ)に黴菌(ばいきん)を移植(いしよく)したのであつたらうか...
長塚節 「土」
...まっすぐにどろどろの火が燃える岩漿帯(マグマ)に向っているのです...
久生十蘭 「地底獣国」
...今どろどろの岩漿帯(マグマ)の中へ落ち込もうとしているのですな...
久生十蘭 「地底獣国」
...血漿の代りに塩水の注射が可能かどうかとの実験を行ったということだが...
平光吾一 「戦争医学の汚辱にふれて」
...二十八日傷からしみ出しているのが漿液(しょうえき)とわかり...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...もうすっかり漿液の浸潤もなくなりました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それはこの二種の酸漿のもっともいちじるしいちがいからきているもので...
柳田国男 「母の手毬歌」
...サンショウは多分酸漿の字音であろう...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...大脳や小脳や血漿(けっしょう)や細胞や...
吉川英治 「銀河まつり」
...しかしどう考えてもそなたの云うようなことは覚えがないが……」「ほほほほほ」とお延は黒豆のような鉄漿歯(おはぐろば)を紅の唇(くち)から笑み割ってみせて...
吉川英治 「剣難女難」
...血漿(けっしょう)けむる中へ躍り入った...
吉川英治 「三国志」
...天王寺裏のお鉄漿(はぐろ)長屋に住んでいる...
吉川英治 「治郎吉格子」
...頭から脳漿(のうしょう)を出して伸びている...
吉川英治 「新・水滸伝」
...その殼に包まれた漿液のうまさを忘れている...
和辻哲郎 「『偶像再興』序言」
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