...成程(なるほど)この扇に書いてある句は漱石(そうせき)と言ふ名はついてゐても...
芥川龍之介 「続澄江堂雑記」
...芥川に伴はれて瀧井孝作と共に主なき漱石山房を訪ねた日を思出した...
小穴隆一 「二つの繪」
...陶庵侯と漱石4・18(夕)西園寺陶庵侯の雨声会が久(ひさ)し振(ぶり)に近日開かれるといふ事だ...
薄田泣菫 「茶話」
...ちょっと手にとってみたところでは大方漱石氏が「猫」を書くようになってから以来一両年間の手紙で...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...十二月五日漱石虚子様その奥には漾虚碧堂蔵書という隷書(れいしょ)の印が捺(お)してある...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...殊にそういう熱は常に西洋の書物に親しんでいた漱石氏よりも...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...私が『国民新聞』のために国民文学を創(はじ)めた当時は能く漱石氏の談話筆記を紙上に載せた...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...これは「漱石氏と私」中に記載してもいい事であるけれども...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...今朝はまた漱石氏と私とを包んで細かく艶(あで)やかに降り注ぎつつあるように思われた...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...愚かな私の精一ぱいの忠告は、以上のような、甚だ高尚でないことばかりだったので、かの学生は、腹をかかえて大笑いしたのであるが、この雑誌の読者もまた、明日の鴎外、漱石、ゲエテをさえ志しているにちがいないのだから、このちっとも有名でないし、偉くもない作家の、おそろしく下等な叫び声には、さだめし失笑なされたことであろう...
太宰治 「困惑の弁」
...「日の入や秋風遠く鳴つて來る」(漱石)や...
寺田寅彦 「天文と俳句」
...独歩だとか漱石(そうせき)とかいうものもあったが...
徳田秋声 「縮図」
...大学での実験の話を色々漱石先生にされたらしいことは...
中谷宇吉郎 「寒月の「首縊りの力学」その他」
...漱石全集の話が出た時のことである...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...イプセンとベルリオーズと夏目漱石の話をして夜を更(ふ)かしてしまったのです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...この時余が驚いた事は、漱石は、我々が平生(へいぜい)喰ふ所の米はこの苗の実である事を知らなかつたといふ事である...
正岡子規 「墨汁一滴」
...初めて漱石と対坐しても...
和辻哲郎 「漱石の人物」
...客が大勢になっても漱石の態度は少しも変わらなかった...
和辻哲郎 「漱石の人物」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??