...我文部省の仮名遣改定案は漫然と「改定」を称すれども...
芥川龍之介 「文部省の仮名遣改定案について」
...ただ漫然と本を読んでいても...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...評判しようとする動機は概して漫然とした善意に帰着するし...
戸坂潤 「思想としての文学」
...それが漫然とした内容であるだけに...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...漫然と画布に命じて...
中井正一 「物理的集団的性格」
...漫然と画面に命じて...
中井正一 「レンズとフィルム」
...これ旅行者の一度(ひとたび)その国土に入るや天然(てんねん)と芸術との別なく漫然として然も明瞭に認むる所なり...
永井荷風 「一夕」
...ただ漫然と魂の抜殻(ぬけがら)のように生きている未来を想像すると...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...彼は漫然と万年筆を手にしたまま...
夏目漱石 「明暗」
...罪のない幼児(おさなご)だからと漫然と思ったり...
羽仁もと子 「おさなご」
...漫然と夜伽をしたりするほかどうする才覚もないらしく...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...マリーの歩くのはまず漫然としたものと考えてもいいね...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...女浮浪者はさまよいながら漫然と...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...この頃漫然と外出する時は...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...漫然と遊び暮してゐた...
牧野信一 「村のストア派」
...ただ漫然と山を歩いていることがきっと眼に見えぬ生命の大きな貯えになっているに違いない...
正宗白鳥 「登山趣味」
...実に漫然と進んでいったのが...
山本周五郎 「半之助祝言」
...彼はもはや漫然と松林の中に茸を探すのではなく...
和辻哲郎 「茸狩り」
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