...漣(さざなみ)も立てずに春の日ざしを照り返して居るばかりでございます...
芥川龍之介 「竜」
...潜笑(しのびわら)ひの声は漣(さゞなみ)の様に伝はつた...
石川啄木 「足跡」
...潜笑(しのびわら)ひの聲は漣の樣に傳はつた...
石川啄木 「足跡」
...漣(さざなみ)一つ立たぬ水槽の底には...
石川啄木 「天鵞絨」
...咽(むせ)んで搖(そゝ)る漣(さゞなみ)に熱い動悸(どうき)を見せてゐる...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...或時何かの問題で天台道士と漣と論戦した事があった...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...漣はその時二十歳(はたち)であったが...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...漣は跡から気の利(き)いた威勢の好(い)い一人乗を飛ばして来て忽(たちま)ち抜いてしまった...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...漣が硯友社の凋落(ちょうらく)した後までも依然として一方の雄を称しておるは畢竟(ひっきょう)早くから硯友社埒外(らちがい)の地歩を開拓するに努めていたからだ...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...七 川上眉山硯友社は御大(おんたい)紅葉を初めとし美妙といい漣といい美男のお揃(そろ)いであったが...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...漣月老を久しぶりに訪ねて...
種田山頭火 「行乞記」
...遠くより来る哀悠が湖水の面にひたひたと漣(さざなみ)を立てている...
豊島与志雄 「湖水と彼等」
...古き江に漣(さざなみ)さえ死して...
夏目漱石 「薤露行」
...漣(さざなみ)さえ打たない静かな晩だから...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...女生徒漣(さざなみ)...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...第十驅逐隊「狹霧」「漣」「曉」を隨へ...
牧野信一 「緑の軍港」
...いつものようにおのずから溢れてふき上げながらその風で漣立って...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...これに服したるは漣(さゞなみ)山人なり...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
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