...一片の漣波(さざなみ)さえ立たせ得る望みはない……...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...潜笑(しのびわら)ひの声は漣(さゞなみ)の様に伝はつた...
石川啄木 「足跡」
...咽(むせ)んで搖(そゝ)る漣(さゞなみ)に熱い動悸(どうき)を見せてゐる...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...何しろ学問は打棄(うつちや)つて西鶴が麼(どう)したの其碩(きせき)が麼したの紅葉は豪(えら)いの漣(さゞなみ)は感心だのと頻りに肩を入れられるさうナ...
内田魯庵 「犬物語」
...それ故実際に硯友社の基礎を固めた元勲ともいうべきは紅葉、思案、漣、眉山の四人であって、水蔭(すいいん)や乙羽(おとわ)や柳浪(りゅうろう)やその他の面々は硯友社の旗幟(きし)が振ってから後に加盟したので、各々一、二年乃至数年遅れていた...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...二十一歳既に一家を成した漣は稀(まれ)に見る寧馨児(ねいけいじ)であった...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...或時何かの問題で天台道士と漣と論戦した事があった...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...七 川上眉山硯友社は御大(おんたい)紅葉を初めとし美妙といい漣といい美男のお揃(そろ)いであったが...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...周り中には一面に漣があり...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...△巡回編集としての小俳紙発行のことは漣月君からも訪問をし訪問をうけた時承りましたが...
種田山頭火 「雑信(二)」
...漣一つ立たない池に映つた丘の森の色も又なく美しいものである...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...そこからはそよ/\と風に漣(さゞなみ)をうつてゐる広い青田が一と目に見わたされ...
徳田秋聲 「或売笑婦の話」
...その間をば一同を載せた舟が小舷(こべり)に漣(さざなみ)を立てつつ通抜(とおりぬ)けて行く時...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...力弥(りきや)が漣(さざなみ)山人なの...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...きら/\した漣(さゞなみ)から輝きを借りたかのやうに見えた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...池心不凍午成漣...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...蒼々(あおあお)と漣(さざなみ)たてて澄んでいた...
吉川英治 「新書太閤記」
...ねっとりとしたゼリーのように漣一つ立ててはいなかった...
蘭郁二郎 「植物人間」
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