...咽(むせ)んで搖(そゝ)る漣(さゞなみ)に熱い動悸(どうき)を見せてゐる...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...二十一歳既に一家を成した漣は稀(まれ)に見る寧馨児(ねいけいじ)であった...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...或時何かの問題で天台道士と漣と論戦した事があった...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...漣はその時二十歳(はたち)であったが...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...漣はその時あたかも『新著百種』中の『妹背貝』を書終って...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...紅葉(こうよう)、漣(さざなみ)、思案(しあん)と妍(けん)を競う中にも美妙の「情詩人」が一頭(いっとう)地(ち)を抽(ぬき)んでて評判となった...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...△巡回編集としての小俳紙発行のことは漣月君からも訪問をし訪問をうけた時承りましたが...
種田山頭火 「雑信(二)」
...目に見えて一つ一つと続いて拡がっている漣(さざなみ)をなして...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...漣織りて月照りて夕暮たのしいさゝ川流れ/\て行く水に秋も近しと眺むればいかに惜まむあゝ夏よ...
土井晩翠 「天地有情」
...遠くより来る哀悠が湖水の面にひたひたと漣(さざなみ)を立てている...
豊島与志雄 「湖水と彼等」
...漣もないほど静まり返っている...
豊島与志雄 「山上湖」
...漣(さざなみ)をただよわせると見れば...
中里介山 「大菩薩峠」
...小さい毛が漣(さざなみ)のように乱れて見えた...
夏目漱石 「文鳥」
...力弥(りきや)が漣(さざなみ)山人なの...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...きら/\した漣(さゞなみ)から輝きを借りたかのやうに見えた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...河の漣(さざなみ)を銀に彩っている...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...皿の胡粉が漣(さざなみ)打ってきた...
正岡容 「小説 圓朝」
...太陽はいつものとおり東からのぼり次第に金色をました光の漣にのって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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