...漠然とした悲しみに...
伊藤野枝 「転機」
...すると彼は漠然とした不安を覺えて來た...
ロバート・ルイス・スティーヴンソン 佐藤緑葉訳 「醫師と旅行鞄の話」
...たゞ漠然とした大體の事しか述べないので...
ロバート・ルイス・スティーヴンソン 佐藤緑葉訳 「醫師と旅行鞄の話」
...漠然と慕っていたという程度だったのでございましょう...
太宰治 「男女同権」
...要するにぼくは人類の未来に漠然とした信仰を持っているので...
田中英光 「さようなら」
...読者の受ける印象ではあたかも静岡全市並びに附近一帯が全部丸潰れになったような風に漠然と感ぜられるのである...
寺田寅彦 「静岡地震被害見学記」
...何かしら漠然と不安なのだ...
豊島与志雄 「公孫樹」
...ただ漠然とどこからともなく聞いてきたことにして話しました...
豊島与志雄 「霊感」
...(そう漠然と青江を突っぱなすのは久能には変に快よかった...
豊田三郎 「リラの手紙」
...ラスチニャックは総ての若い女性を襲う漠然とした欲求の対象に自分がなってしまっていることを...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...漠然と感じながら...
堀辰雄 「死の素描」
...その動揺の通りすぎるのを待つように例の漠然とした瞳であらぬ一角を眺めていた...
本庄陸男 「石狩川」
...極めて漠然と業を煮やすのであつた...
牧野信一 「蔭ひなた」
...私がそんなに漠然とした関係を直覚したからであった...
松永延造 「職工と微笑」
...そんなことを漠然と波を見入っては考えていた...
室生犀星 「津の国人」
...その漠然とした反対意見を...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...陽の照る国は極く漠然とした遠いものになつていて...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...漠然と思ひ出を辿ると...
淀野隆三 「思ひ出づるまゝに」
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