...感じたことを漠然と...
石川欣一 「山を思う」
...私は漠然と用向きを想像していた...
犬養健 「“指揮権発動”を書かざるの記」
...ただ漠然とした變り易い意見を有するに過ぎないであらう...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...電燈の光りが漠然と彼の瞳孔に映じた...
豊島与志雄 「生あらば」
...孝太郎は茫然と自失して棒のようにつっ立ったまま大きく見開いた眼を漠然と富子の上に据えていた...
豊島与志雄 「囚われ」
...漠然と話すつもりだったが...
豊島与志雄 「裸木」
...ただ漠然とどこからともなく聞いてきたことにして話しました...
豊島与志雄 「霊感」
...それは、当の無い、漠然とした、頼りない言葉であったが、深雪にとっては、この上ない力になった...
直木三十五 「南国太平記」
...これが漠然とお千代の冀うところであった...
永井荷風 「ひかげの花」
...世の溷濁(こんだく)と諸侯の無能と孔子の不遇とに対する憤懣(ふんまん)焦躁(しょうそう)を幾年か繰返(くりかえ)した後、ようやくこの頃になって、漠然とながら、孔子及びそれに従う自分等の運命の意味が判りかけて来たようである...
中島敦 「弟子」
...認識が曖昧(あいまい)漠然としているのである...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...この高貴なギリシャ人の漠然とした推測が...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...昼間は完全に意識することの出来ないような薄暗い場所にむらがる漠然とした考えのうちに影をひそめてしまった...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...私は漠然とした嫉妬心に駆られてゐた...
牧野信一 「妄想患者」
...宝沢とお玉との交渉を漠然とは想像していたが...
松本泰 「暴風雨に終わった一日」
...人種問題などを漠然ととりあげていたトルーマンは...
宮本百合子 「現代史の蝶つがい」
...ただ漠然とした恐ろしさ...
山本周五郎 「山彦乙女」
...いつからということもなく漠然と日ごろの想念にあったものである...
吉川英治 「随筆 新平家」
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