...漠々として何も無いのだよ...
梅崎春生 「風宴」
...茫々たり漠々たり...
種田山頭火 「其中日記」
...……天蒼々地茫々、そして人漠々...
種田山頭火 「其中日記」
...漠々たる将来すなわち千有余年の後において...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...波濤漠々として前途茫たり...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...漠々たる雪空の、赤石と思われるあたりをはじめ、四方の山々にも頭をさげて、はかない筆の跡を留めた画布を背に、気もそぞろに峠を上り下ったが、いつも山を去る時の、感謝と共に深い恨を残すこの心持ちほど、耐え難いものはない...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...漠々(ばくばく)として無色の裡(うち)に包まれて行った...
夏目漱石 「永日小品」
...漠々(ばくばく)たる紅塵のなかに何やら動いている...
夏目漱石 「虞美人草」
...漠々たる浮世だ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...そのあたりも漠々とした雲の領域になってしまい...
久生十蘭 「白雪姫」
...漠々とその中へ沈んでゆく...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...あたりが全く空々漠々としている中へ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...そして漠々たる雲と海とのあなたに異国羅馬(ローマ)の都府や沿岸が美わしく霞んでみえましたが...
吉川英治 「江戸三国志」
...毎日狂風が吹き荒れて――いわゆる黄沙(こうさ)漠々(ばくばく)の天地が蟻のようなこの大行軍の蜿蜒(えんえん)をつつんだ...
吉川英治 「三国志」
...かえって思いもしなかった自分からの離反者を漠々(ばくばく)たる彼方に見出だす結果となっていた...
吉川英治 「私本太平記」
...戦塵漠々(せんじんばくばく)と乱軍の中を馳(か)け廻って味方をなやまし...
吉川英治 「新・水滸伝」
...漠々(ばくばく)と...
吉川英治 「親鸞」
...漠々(ばくばく)...
吉川英治 「宮本武蔵」
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