...「あの艪(ろ)を漕ぐ腰ッ振が好う御座いますね」と市助までが黙ってはいなかった...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...『老人は舟を漕ぐことを知らず』とて斷り來たる...
大町桂月 「赤城山」
...船幽霊の漕ぐよいよいよいと云う櫓の音が聞えた...
田中貢太郎 「鷲」
...穴倉のような巨船のオールを漕ぐ部屋で...
中井正一 「美学入門」
...舟を漕ぐ間は縄をゆるめてやる――ゆるめてはやるが...
中里介山 「大菩薩峠」
...左は海濤脚下巖を噛む由良の嶺に栗田の子らが樵る柴は陸ゆはやらず蜑舟に漕ぐ眞柴こり松こる子らが夕がへり疾きも遲きも磯に立ち待つ二十四日...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...漕ぐ手を休めては時々お品の前に立ち上がるのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...鴬や富士の西湖の青くして百歳の人わが船を漕ぐ大正十二年七月夫妻は富士五湖に遊んだ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...みんなが漕ぐのを止めた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「浅瀬に洗う女」
...山は裂け海はあせなん世なりとも君にふた心われあらめやも箱根路をわが越え来れば伊豆(いず)の海やおきの小島に波のよる見ゆ世の中はつねにもがもななぎさ漕ぐ海人(あま)の小舟(おぶね)の綱手かなしも大海(おおうみ)のいそもとどろによする波われてくだけてさけて散るかも箱根路の歌極めて面白けれども...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...組選を漕ぐことになった...
三木清 「読書遍歴」
...伊勢人の波の上漕ぐ小船(をぶね)にもうきめは刈らで乗らましものをあまがつむ歎(なげ)きの中にしほたれて何時(いつ)まで須磨の浦に眺(なが)めんいつ口ずからお話ができるであろうと思っては毎日同じように悲しんでおります...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...二三艘、六七艘、漕ぐともなし、動(うご)くともなしに動いてゐる...
横瀬夜雨 「筑波ねのほとり」
...櫓(ろ)を漕ぐ者も...
吉川英治 「宮本武蔵」
...自分の漕ぐ櫓(ろ)に...
吉川英治 「宮本武蔵」
...そっちへ乗れ……よし……出した……出来るだけ静粛(しずか)に漕ぐんだぞ』グロニャールとルバリュの二人はカジノの少し左手(ゆんで)に当る向う岸に向って一直線に漕ぎ出した...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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若山牧水 「樹木とその葉」
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若山牧水 「みなかみ紀行」
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