...自分は全存在の根柢を脅かして殺到し來る自然の威力の前に戰慄し乍ら、自分の生活の如何に宇宙の眞相に徹すること淺く、漂蕩し、浮動し、兒戲し、修飾する生活であるかを思つた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...しばらくは船(ふね)は漂蕩(へうたう)と其(そ)の流(なが)るゝに任(まか)せて...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...漂蕩(ひょうとう)する趣して...
泉鏡花 「海神別荘」
...「アイヌ」の天地開闢神話に曰く、始めは水陸混沌として、唯広大なる海の如く、土は漂蕩として、無涯の水面に浮びたり...
高木敏雄 「比較神話学」
...一種異様な異国情調の漂蕩(ひょうとう)に堪えられなくなってしまったと見えて...
中里介山 「大菩薩峠」
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