...高くなつたり低くなつたりして漂ふ間を...
石川啄木 「葉書」
...ある者は何のあてもない漂浪者になって離散した...
伊藤野枝 「転機」
...月の光に漂ふは手負(ておひ)載(の)せたる船一艘(いつさう)...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...運河の遊覧船からラジオのジャズが漂い...
谷譲次 「踊る地平線」
...形ヲ小蛤ニ現ジテ蚌ノ海族ト与ニ波ニ漂ヒ...
谷崎潤一郎 「覚海上人天狗になる事」
...空に漂う楽のねに心上の琴線が共鳴するのでもない...
津田左右吉 「芸術と社会」
...草と土の匂いがむーっと漂ってる場所に...
豊島与志雄 「砂漠の情熱」
...賛美の光輝が空中に漂う...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...彼は徳川時代の湿(しめ)っぽい空気がいまだに漂(ただ)よっている黒い蔵造(くらづくり)の立ち並ぶ裏通に...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...かく漂浪(へうらう)の雛形(ひながた)を演(えん)じつゝある自分(じぶん)の心(こゝろ)を省(かへり)みて...
夏目漱石 「門」
...沈みもやらで柴漬が漂っている...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...蝦夷の沖を半年ほど漂流しているうちに乗組の十三人が死に...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...朝毎(ごと)に海岸に打ち揚げられる漂流物のように唯(ただ)手を拱(こまね)いて悲しげに眺(なが)めたことか...
堀辰雄 「鳥料理」
...何日も何十日も洋上に漂う覚悟がなくてはならないから...
牧逸馬 「運命のSOS」
...何ともいへぬ人の好ささうな心の漂さへ見られるのは...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...けれ共今まで一度も見た事の無い表情がのびやかな眉の間にも輝いた頬にも漂うて居るのを見付けた子は不思議さに眼を見開いた...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...いわゆるシイ・ジプシイ(海の漂泊者)で...
柳田国男 「故郷七十年」
...膝の下の海藻(かいそう)を洗い漂わしているのも心付かずに...
夢野久作 「瓶詰地獄」
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