...黄金の糸の雲の如く空中を漂い...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...町の人々の噂の中に漂っていた...
海野十三 「雷」
...時折なまぐさい潮(うしお)の匂いが漂ってくる...
海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」
...その男の風体(なり)から押して漂泊癖(ひょうはくへき)のある下級船員ののんだくれであろうと思った...
田中貢太郎 「港の妖婦」
...西の方へ長い漂浪(さすらい)の旅をした時は...
徳田秋声 「黴」
...一抹(いちまつ)の美しさがその十六歳の顔の上に漂っていて...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...原料たる小麦粉が漂白したメリケン粉と違い...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...眼の縁(ふち)に愛嬌(あいきょう)を漂(ただ)よわせるところなどは...
夏目漱石 「行人」
...口邊に漂ふ苦笑を...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...地球全體におそろしく惡臭が漂ひ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...けれども村の人々のまはりに漂つて居る空気と...
平出修 「夜烏」
...そして雨上りの湿(しめ)った空気のために一ところに漂いながら散らばらないでいる異常な香(かお)りの中に包まれてしまっていた...
堀辰雄 「美しい村」
...バラの香りが漂っていた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...書斎は落ち着いた雰囲気が漂い...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...橘の眼はなにかに憧(あこが)れて漂渺(ひょうびょう)として煙(けぶ)っているようなところに...
室生犀星 「姫たちばな」
...それが南から北へと流れ漂つて來る...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...病褥(びょうじょく)は片づけても薬の香や寝臭(ねぐさ)いものが漂っているのを畏(おそ)れて...
吉川英治 「新書太閤記」
...何処ともなく漂っているように感じられるのであった...
蘭郁二郎 「自殺」
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