...黒くなりしてヴエスヴイアス山の上に漂ふてゐた...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...黄橙(おうとう)の心(しん)をなして浮き出し左眼(さがん)の左角(ひだりかど)から漂うて右に到って消え失せた...
魯迅 井上紅梅訳 「幸福な家庭」
...香水の匂がぷんぷんあたりに漂った...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...排泄物が乾いて細かいゴミとして漂うことがないようにする...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...日本の古典としての醇粋味(じゅんすいみ)は平安朝文学に漂(たゞよ)っているので...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...弛(ゆる)びと安易との淡い哀愁が漂っていた...
徳田秋声 「黴」
...つまり慶長五年に和蘭船が九州豐後水道の沖合に漂流して以來のことにちがひないが...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...口元から頬へ皮肉な色を漂わせて...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...或る上つ調子な氣持が漂つて來て...
南部修太郎 「S中尉の話」
...三重の扉を開くとムツと腥氣(せいき)が漂つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自分のまわりにさっきから再び漂いだしている異常な香りに気がついて愕いた...
堀辰雄 「美しい村」
...出窓のタイル花壇からモクセイソウやヘリオトロープのかぐわしい匂いが漂って来る...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...漂流者の住みさうな小屋にもぐつて...
牧野信一 「熱海線私語」
...漂泊の旅にはつねにさだかに捉(とら)え難いノスタルジヤが伴っている...
三木清 「人生論ノート」
...夕餉(ゆうげ)の煮炊きの匂いが漂って来た...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...輕い柔しい微笑が脣邊(しんぺん)に漂ふ...
吉江喬松 「霧の旅」
...その辺りで漂った...
吉川英治 「山浦清麿」
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