...まことに濁流滾々(こんこん)として...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...滾々(こんこん)として何処からか溢れて来る...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...滾々として汲み盡すことのできない清冽な泉にも喩へらるべきであります...
石川三四郎 「浪」
...ほの白い蒸気をあげながら滾々(こんこん)と...
海野十三 「人間灰」
...滾々涌き出づる清水を掬し...
大町桂月 「川魚料理」
...スカマンダロス渦卷ける其源泉に滾々と...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...滾々(こん/\)として岩間より湧き出づ...
徳冨蘆花 「馬上三日の記」
......
富澤赤黄男 「天の狼」
...言葉だけは滾々(こんこん)として...
夏目漱石 「それから」
...十二私は其の時から直ちに滾々(こんこん)たる眠りに陥りました...
浜尾四郎 「悪魔の弟子」
...暫(しば)し数行(すこう)の血涙(けつるい)滾々(こんこん)たるを覚え...
福田英子 「妾の半生涯」
...そこに滾々(こんこん)たる興味が尽きせぬからである...
藤島武二 「画室の言葉」
...滾々として湧沸る熱情より他に...
牧野信一 「R漁場と都の酒場で」
...これは去年病中に『水滸伝(すいこでん)』を読んだ時に、望見前面、満目蘆花、一派大江、滔々滾々、正来潯陽江辺、只聴得背後喊叫、火把乱明、吹風胡哨将来、という景色が面白いと感じて、こんな景色が俳句になったら面白かろうと思うた事があるので、川の景色の聯想から、只見蘆葦叢中、悄々地、忽然揺出一隻船来、を描き出したのだ...
正岡子規 「句合の月」
...滾々(こんこん)とあふれる神泉をもう一柄杓(ひとひしゃく)掬(すく)って...
吉川英治 「新書太閤記」
...湯が滾々(こんこん)とあふれている...
若杉鳥子 「浅間山麓」
...この留守宅の湯殿に滾々と湧いてゐる温泉に身を浸した...
若山牧水 「樹木とその葉」
...すべての面と線とから滾々(こんこん)としてつきない美の泉を湧き出させているように思われる...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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