...血はバルタザアルの額からバルキスの胸に滴るのである...
アナトール・フランス Anatole France 芥川龍之介訳 「バルタザアル」
...鶴は松露を翻して衣裳に滴る...
芥川龍之介 「文芸鑑賞講座」
...これに目も放さないで、手を伸ばして薬瓶を取ると、伸過ぎた身の発奮(はず)みに、蹌踉(よろ)けて、片膝を支(つ)いたなり、口を開けて、垂々(たらたら)と濺(そそ)ぐと――水薬の色が光って、守宮の頭を擡(もた)げて睨(にら)むがごとき目をかけて、滴るや否や、くるくると風車のごとく烈しく廻るのが、見る見る朱を流したように真赤(まっか)になって、ぶるぶると足を縮めるのを、早瀬は瞳を据えて屹(きっ)と視た...
泉鏡花 「婦系図」
...公子返す切尖(きっさき)に自から腕を引く、紫の血、玉盞に滴る...
泉鏡花 「海神別荘」
...本当に血の滴るような深刻な内面生活は容易に続け得られない...
大杉栄 「続獄中記」
...まだき滴る言の葉の美(うま)しにほひは...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...血の滴るような羊肉を盛った皿が際限もなく現われてくる料理場口の上方には...
豊島与志雄 「秦の憂愁」
...高木医専部長は水の滴る防空壕の中に寝せられて...
永井隆 「長崎の鐘」
...壕の天井から滴る水が気味悪く時を刻む...
永井隆 「長崎の鐘」
...朝日岳山稜の雪田から滴る...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...河も向う岸も滴るやうな新緑で...
林芙美子 「摩周湖紀行」
...その声に滴るばかりの愛嬌を含ませながら...
久生十蘭 「魔都」
...痙攣的に顫える手で額部に滴る冷たい汗を拭っている...
牧逸馬 「双面獣」
...毬は鮮やかに滴る光を痛感した...
室生犀星 「愛の詩集」
...信二は瞼のうえに滴る汗を手で拭(ぬぐ)った...
山川方夫 「その一年」
...石鹸の泡が滴ると...
横光利一 「上海」
...石灰岩の洞窟の編目を通って穴だらけの丘々へと入り込み近場にある地下水滴る暗い深淵へと転げ落ちて行く者...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...特に眼瞼(まぶた)のあたりは滴るやうな美しさで...
若山牧水 「姉妹」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??
