...明日は滯(とゞこほり)なく車を出してよ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...かぎりあるみのちからためさんといつてゐた芥川は、つるやに滯在中、しきりに僕に、「君も詩をつくれよ、」といつてゐた...
小穴隆一 「二つの繪」
...かばかり沈滯もせざらまし...
大槻文彦 「ことばのうみのおくがき」
...彼等は動いたり口を利いたりすることを忘れたのかといひたいほど沈滯してゐる...
近松秋江 「湖光島影」
...かゝる下町には毎夜沈滯せる濃霧の中に花と寶石と衣裳とに飾られたる情死と合戰との演劇ありて看客を招き集るなり...
永井荷風 「佛蘭西人の觀たる鴎外先生」
...東京中の飮食店で毎日滯りなく客を迎へることのできる家は一軒もない...
永井荷風 「羊羹」
...鹽の湯といふ狹苦しい谿谷に六十日も滯在した...
長塚節 「竹の里人〔一〕」
...三週間滯在してゐたが...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...私たちはサン・フランシスコには三日間滯在して...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...檢屍も滯(とゞこほ)りなくすみましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――滯郷哀語篇――...
萩原朔太郎 「畑」
...英國に二年滯留し...
濱田耕作 「考古學教室の思ひ出話」
...そんなことのうちに三週間ばかり滯在した後...
堀辰雄 「麥藁帽子」
...モオリスはなほブルタアニュに止つてヴァル・ド・ラルゲノンに氣持の佳い家と美しい妻をもつた詩人イポリット・ド・ラ・モルヴォネエの許などに冬ぢゆう滯在してゐた...
堀辰雄 「モオリス・ド・ゲランと姉ユウジェニイ」
...今迄滯(とゞこほ)つた宿賃なんか一錢も貰はんかてよろしいさかい...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...一つは伊豆の土肥温泉に滯在してその海濱の早春を詠んだものとである...
若山牧水 「樹木とその葉」
...私は其處に一月近く滯在してゐた...
若山牧水 「樹木とその葉」
...まる一週間滯在してゐる間...
若山牧水 「山寺」
便利!手書き漢字入力検索