...條理の情識に滯(とゞこほ)るを私と爲す...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...滯りなく出す樣な汽笛を誰憚らず鳴らした事であらう...
石川啄木 「漂泊」
...アイノ研究並びにその滯北費の周旋に關し...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...聞くとそれはこの横山に滯在してゐた畫家が描いたものとのことであつた...
高濱虚子 「横山」
...田端にあつた芥川龍之介の家に滯在したものだつたが...
恒藤恭 「學生時代の菊池寛」
...然れども滯陣の日の長くして...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...方言蒐集の用事で高知に一ヶ月餘滯在した事があつた...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...和蘭使節の軍艦「パレムバン」が五ヶ月を海上に滯泊しても...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...そんなに長い滯在を要するものでもなんでもなかったので...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...停滯しきつてゐるこのごろの軍政に眞鍋はそれを感じるのであつた...
林芙美子 「ボルネオ ダイヤ」
...且開發の最も久しく停滯して居つた地方は即ち奧州で...
原勝郎 「日本史上の奧州」
...當時羅馬に滯在してキエルケゴオル...
堀辰雄 「或外國の公園で」
...デュセルドルフ等に短い滯在をしつつ...
堀辰雄 「或外國の公園で」
...このヴェネチア滯在中くらゐ...
堀辰雄 「Ombra di Venezia」
...湖畔に滯在してゐる詩人から路易に早く來るやうにといふ手紙がきた...
堀辰雄 「顏」
...私の滯在してゐる村まで歸つてきたが...
堀辰雄 「高原にて」
...彼は其處にもつと長く滯在して當時彼の心を捉へてゐた仕事(Duineser Elegien)をしたかつたであらうが...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「トレドの風景」
...スイスのジユネーブに數日滯在した間のことで...
正宗白鳥 「私も講演をした」
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