...その沈滯と同時に...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...厭ふべき凝滯はやがて來らむ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...湯河原の中西屋に滯在してゐた...
小穴隆一 「二つの繪」
...曇龍之介先生ヨリ手紙(鵠沼)あづまやに一人で滯在してゐた芥川が...
小穴隆一 「二つの繪」
...二 大熊の雄瀧雌瀧甲子温泉に二十日あまり滯留しけるが...
大町桂月 「阿武隈川水源の仙境」
...來りて南湖に滯留するほどに...
大町桂月 「白河の關」
...かゝる下町には毎夜沈滯せる濃霧の中に花と寶石と衣裳とに飾られたる情死と合戰との演劇ありて看客を招き集るなり...
永井荷風 「佛蘭西人の觀たる鴎外先生」
...そこに一月餘(ひとつきあま)りも滯在(たいざい)してゐるうちに九月(ぐわつ)になり掛(か)けたので...
夏目漱石 「門」
...自分は湯ヶ島温泉の落合樓に滯在してゐた...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...人のにくしといふことばわれの哀しといふことばきのふ始めておぼえけりこの市(まち)の人なになればわれを指さしあざけるか生れしものはてんねんにそのさびしさを守るのみ母のいかりの烈しき日あやしくさけび哀しみて鐵橋の下を歩むなり夕日にそむきわれひとり(滯郷哀語篇より)...
萩原朔太郎 「鐵橋橋下」
...書きなれたる長文の滯るところなく...
樋口一葉 「花ごもり」
...即ち今日の事は鬱焔を洩らし滯水を通ずるの權道にして...
福澤諭吉 「亞細亞諸國との和戰は我榮辱に關するなきの説」
...詩人は彼を同じホテルに滯在してゐる或る實業家の令孃に紹介した...
堀辰雄 「顏」
...私は數年前はじめて追分へ來て長い滯在をした秋に...
堀辰雄 「初秋の淺間」
...僕のいま滯在してゐる田舍も...
堀辰雄 「フローラとフォーナ」
...滯歐中の追懷は、彼の心に潛んで、その一生を暗くする女難の怖れを説明し、主人公をして單に紀行文の筆者、又は寫生的に描いた文章の主要人物よりも一歩進んだものとして浮ばせ度い爲めの背景なのである...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...私の郷里滯在が長引くらしいのを見ると...
若山牧水 「樹木とその葉」
...滯納する者があれば家宅を搜索して農産物の種子まで取上げ...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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