...無礙(むげ)自在であつて滞る処が無い...
石川三四郎 「吾等の使命」
...月謝が滞る、叔母に泣きつくと云ふ不始末...
泉鏡花 「いろ扱ひ」
...それが本来持つことの出来る筈であった社会的機能を滞ることなく発揮させるために...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...或る拍子に詞が滞ると共に思想が散漫して後の語が継げず...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...常に一貫した流れが滞ることなき関連において...
中井正一 「野に山にかかる虹の橋」
...万葉の「さやけさ」、中世の「数奇」あるいは「わび」あるいは「物のあわれ」、さらには江戸にいたっていう、「いき」にしても、みな、滞るもの、もったいぶるもの、野暮なものから脱けだして、さらさら流れる水のような美しさが、喜ばれるのである...
中井正一 「美学入門」
...滞るものからみずから逃れようという...
中井正一 「美学入門」
...万処がみな滞るのだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...若(も)し払代銀並びに代り品等滞るもの之(これ)有りとも...
服部之総 「空罎」
...赤色というようなことに余り滞ることは...
柳宗悦 「雲石紀行」
...「不」に入るのは「有」に滞る所がないからである...
柳宗悦 「工藝の道」
...一つは有想(うそう)に滞るからと云えないであろうか...
柳宗悦 「工藝の道」
...だが知識に滞るなら...
柳宗悦 「工藝の道」
...有想(うそう)に滞るからである...
柳宗悦 「工藝の道」
...美しくしようということに滞るのは二次である...
柳宗悦 「民藝四十年」
...そしてたゞひたすらの生命の退き滞ることなき進行を肯定する...
山村暮鳥 「小川芋銭」
...店賃の滞るのは云うまでもない...
山本周五郎 「おれの女房」
...」「一日滞る爾の姿は...
横光利一 「日輪」
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