...生命のない生活の残り滓(かす)を...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...我はをり/\此滓のために戒(いまし)められき...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...旧時代の残滓とも見るべきかくの如き特権は速やかに撤廃すべきである...
石原莞爾 「戦争史大観」
...彼れの部屋につゞいた庭はだん/\燃え滓が一杯になつて...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...些(ちと)ばかりの豆滓(きらず)を携へ...
巌谷小波 「こがね丸」
...油滓(あぶらかす)など火のうつり易(やす)きやうになしおくゆゑ々(たん/\)熾々(しゝ)と然(もえ)あがる...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...アクは残滓的遺物だ...
種田山頭火 「其中日記」
...製鉄所の礦滓はことにうつくしかつた...
種田山頭火 「其中日記」
...腹の底に滓(おり)がないだけでも...
徳田秋声 「縮図」
...地震その物よりも沈滓と黴で一杯になつた生活の破壊に怖れを抱かせられるやうになつた...
徳田秋聲 「余震の一夜」
...その愚衆的乃至モッブ的残滓を誇張すると同時に...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...大衆はその一通りの被デマゴギー性の残滓にも拘らず...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...社会経済学はそこに一つの残滓(ざんさい)を見...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...頭を掠めた中の最もくだらない殘滓(かす)が紙の上に殘るだけなのだ...
中島敦 「かめれおん日記」
...水分があとに残って滓ばかりになっても彼等は頓着せぬ...
長塚節 「太十と其犬」
...急冷されて金滓(シンダー)になり...
中谷宇吉郎 「黒い月の世界」
...八幡製鉄所の鉱滓(こうさい)が運ばれ...
火野葦平 「花と龍」
...滓は大小便となり...
福澤諭吉 「養生の心得」
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