...油滓(あぶらかす)をやる...
芥川龍之介 「不思議な島」
...我はをり/\此滓のために戒(いまし)められき...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...灯火のしんに滓(かす)がたまれば誰か来る...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...出がらしになつた急須の茶滓を茶碗の一つに空けて...
石川啄木 「札幌」
...『噴火山といふのは煙りだの、焼け滓だの、真赤に焼けた岩だの、又熔岩といふ岩の熔けたものなどを噴き上げる山のことだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...彼れの部屋につゞいた庭はだん/\燃え滓が一杯になつて...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...噴火山の熔岩や燃え滓や煙がプリニイを窒息させたのである...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...チュウインガムの食滓(たべかす)などのほかには...
田中英光 「オリンポスの果実」
...鉄滓が出るさうである...
田畑修一郎 「出雲鉄と安来節」
...情慾の滓を洗い去ったかのようだった...
豊島与志雄 「春盲」
...或る粘液質な繋がりや滓を残すと私が恐れたのは...
豊島与志雄 「常識」
...豊富すぎる生活の滓(おり)と淀(よど)みにうんざりし...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...タオルの端と洗面器の中に葉巻の微小片と食物の残滓が残っていました...
久生十蘭 「魔都」
...依て食餌惡しきときは滓多くして正味少なく...
福澤諭吉 「養生の心得」
...水は何時も赤い滓(おり)を沈めてゐたが...
北條民雄 「月日」
...そういう過去の残滓との闘いの面にも払われなければならないものである...
宮本百合子 「新しい一夫一婦」
...蕎麥を篩にかけて殘つた滓がメクソだと謂つて居る(風俗畫報二三〇號)...
柳田國男 「食料名彙」
...感情の残滓(ざんし)である...
吉川英治 「新書太閤記」
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