...油滓(あぶらかす)をやる...
芥川龍之介 「不思議な島」
...捨てるにさえ値しない枯れさびれた残り滓(かす)のみではないか...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...滓を取り除いたあとの金の粒は...
ジェイムズ・アレン James Allen 大久保ゆう訳 「朝に想い、夜に省みる」
...我はをり/\此滓のために戒(いまし)められき...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...出からしになつた急須の茶滓を茶碗の一つに空けて...
石川啄木 「札幌」
...燃え滓は降つて来る...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...さてかれが好(す)く油滓(あぶらかす)などをちらしおき...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...△酒も滓もみんな飲む心...
種田山頭火 「其中日記」
...アクは残滓的遺物だ...
種田山頭火 「其中日記」
...終日そこで煮られていた人間の蒸煮肉(シチュー)の最後の滓(かす)が濾し取られている時に...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...それにもかかわらず「無駄を伴わない滓(かす)を出さない有益なものは一つもない」という言明は...
寺田寅彦 「鉛をかじる虫」
...窓際の小机には鉛筆の削り滓がちらほら...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「三枚の学生」
...まだ滓(かす)のやうに腹に残つてゐたので...
徳田秋声 「風呂桶」
...ずつと以前から私は伊藤君には石炭の燃滓(もえかす)が多いといふやうなことを言つてゐたのでした...
長塚節 「知己の第一人」
...言うに言われぬ甘美な哀愁の残滓を反芻していたのです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...下座と沙弥とは古飯と胡麻滓(ごまかす)を菜に合せて煮た麁食(そしょく)のみくれたので痩(や)せ弱ったという...
南方熊楠 「十二支考」
...なぜかいまわしい感じが滓(かす)のように残った...
室生犀星 「みずうみ」
...滓(かす)は吐き出してしまうことだ...
吉川英治 「新書太閤記」
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