...その源泉を純化し根元に滋養を供給するであらう...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...滋賀縣までも一緒に附いて行つたし...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...(滋)ふん、お前はさうなる事を祈つて居るんだね...
谷崎潤一郎 「戯曲体小説 真夏の夜の恋」
...滋幹は後に、その時の自分が母と平中との間に恋の取次をしたのであること、自分は平中に利用されたのであったこと、等を知ったのであるが、少くとも当時、母の側近に仕えていた女房たちと讃岐だけは、そのことを知っていたのであろうし、ひょっとしたら、讃岐こそ平中の同情者であって、母との間の連絡に滋幹を利用することを平中に教えたのも、彼女であったかも知れない...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...滋幹は、父が彼にやさしく話しかけてくれた記憶を一度も持たない訳ではないが、それは必ず母のことが話題になっていた時に限り、そうでない時の父と云うものは、凡(およ)そ子に対して冷淡な人でしかなかった...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...そんな訳なので滋幹は...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...しかし滋幹は、自分の胤(たね)ちがいの弟に当る中納言敦忠(あつたゞ)に対しては、餘所(よそ)ながら深い親愛の情を寄せていた...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...それについて滋幹の日記は云う...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...恰(あたか)も当時滋幹は...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...の方から滋養物を己に戻してくれる...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...一 おのれかつて井川滋(いかわしげる)君と『三田文学』を編輯せし頃青年無名の作家のその著作を公(おおやけ)にせん事を迫り来れるもの頻々(ひんぴん)応接に遑(いとま)あらざるほどなるに...
永井荷風 「小説作法」
...安は滋子の母方の叔母で...
久生十蘭 「野萩」
...でも、あそこが開くのは十時ですから、お日の出を拝むというわけにはいかないわね」「ええええ、それで結構だから」うつらうつらしながら、そんなことを思いだしていると、安が小走りに部屋へ入ってきて、「滋さん、こんなところにいたの...
久生十蘭 「野萩」
...多分その中にしかるべき滋養物でも嗅ぎつけたからでもあろうか...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...霧がことに滋(しげ)くなって...
宮沢賢治 「風の又三郎」
...この二人からは何という滋養の吸いとれることでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...滋潤とか親和とかがその心である...
柳宗悦 「工藝の道」
...生母はのちに滋松院といわれた側室である...
山本周五郎 「菊千代抄」
便利!手書き漢字入力検索