...当代にも滅多に理解されなかつた...
芥川龍之介 「続芭蕉雑記」
...滅多に持出した事のない仕込の片餉(かたげ)...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...自分の得(とく)になっても叩頭をする事の大嫌いな馬琴が叩頭に来たというは滅多にない珍らしい事だ...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...お店にも滅多に顔を出されぬと聞いていますが...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...滅多にあるものではない...
豊島与志雄 「春」
...人は滅多に行かぬに極つて居る...
長塚節 「痍のあと」
...滅多に支那や朝鮮の方へは行かない...
中谷宇吉郎 「雑記」
...あれほど始末の悪いのは滅多にありません...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...滅多に駕籠に乘れなかつたもの...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あれは滅多に間違へる人相ぢやねえ」「親分さん...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...人間一人滅多に死ねるものぢやねえ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...丸窓は滅多に開けたこともありません」「――」それは若い娘のたしなみだつたでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二人とも滅多に口を利くことはなかった...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...この頃温室の花は滅多にないのよ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...滅多にいないらしい...
柳田国男 「故郷七十年」
...いづれ滅多に休日のとれない人であらう...
吉川英治 「折々の記」
...滅多に、本丸の囲いまでは、敵を入れることではないぞと、一人が十人にも当って、鎬(しのぎ)を削(けず)っていましたが、裏山の下小屋に、俄に、火の手が揚ったのを見――すわや、敵は後ろを巻いたりと崩れ立ち、遂に、何処の防ぎも、敗れ去りました」「では、あの火の手は、裏山の小者小屋か」「敵の徳山則秀が、わずかの人数を廻して、火を放った煙に過ぎませぬ」「――あ...
吉川英治 「新書太閤記」
...時には臆病なほど、卑屈なほど、応対の態度には下段の構えをとっておいて、(この人間はこのくらい)と、見極めのついた後でなければ、滅多に、先の言葉や物腰の不遜に対して、自分の感情をみだすようなことはなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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