...彼との関係が溷濁だったので、別れることにした...
...最近の政治は溷濁な状態が続いている...
...水が溷濁していて、飲めるかどうか心配だ...
...その事件の真相はまだ溷濁している...
...溷濁した天気で山頂が望めなかった...
...私は自分の中にある不純の分子や溷濁(こんだく)の残留物を知つてゐるので時々自信を失ひかけると...
高村光太郎 「智恵子抄」
...溷濁(こんだく)した水面をじっと見まもった...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「碧眼」
...一一〇cc、溷濁なし...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...それが空気の溷濁(こんだく)を起すようないわゆる塵埃の多少によって系統的に変化する事が分る...
寺田寅彦 「塵埃と光」
...これはたぶんまつ毛のためやまた眼球光学系の溷濁(こんだく)のために生ずるものかと思われる...
寺田寅彦 「人魂の一つの場合」
...笹村はちょうどまた注射の後の血が溷濁(こんだく)したようになって...
徳田秋声 「黴」
...やがてはほとんど意識の溷濁状態にまで進み...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...政界の溷濁復た濟ふ可からざるの状態に陷りたり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...政界の溷濁復た済ふ可からざるの状態に陥りたり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...世の溷濁(こんだく)と諸侯の無能と孔子の不遇とに対する憤懣(ふんまん)焦躁(しょうそう)を幾年か繰返(くりかえ)した後...
中島敦 「弟子」
...霊台方寸(れいだいほうすん)のカメラに澆季溷濁(ぎょうきこんだく)の俗界を清くうららかに収め得(う)れば足(た)る...
夏目漱石 「草枕」
...彼の眼玉がかように晦渋溷濁(かいじゅうこんだく)の悲境に彷徨(ほうこう)しているのは...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...溷濁の浮世を離れてゐても...
林芙美子 「旅人」
...乳白色の溷濁したものが...
久生十蘭 「雲の小径」
...昨夜はバンガローで朝まで眼をあいていた」久美子は重苦しい意識の溷濁(こんだく)の中で覚醒した...
久生十蘭 「肌色の月」
...むざんに溷濁の干潟に曝し...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...意識もしだいに溷濁(こんだく)するばかりである...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...第三高調波(サードハーモニックス)を描く放送音楽(ラジオミウジック)……蓄電器(コンデンサアー)のように白々(しらじら)しく対立した感情……溷濁(こんだく)した恋情と...
蘭郁二郎 「古傷」
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