...また溯(さかのぼ)っていうとメイジ時代から固陋な思想の存在したのも...
津田左右吉 「日本歴史の研究に於ける科学的態度」
...従って動機へより溯源し...
戸坂潤 「科学方法論」
...何等かの意味で古典にまで論拠を溯行させようとしたがる...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...そのイデオロギーのイデオロギー的諸特徴を系譜的に溯源交錯させることによって...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...溯って男を非難しがちである...
豊島与志雄 「理想の女」
...それからそれと幾年も溯(さかのぼ)って何心なく考えて見ると...
永井荷風 「すみだ川」
...最初の発見者Daubigny(ドオビニイ)はとうとうセエヌ河の本流を見捨てOise(オアズ)の支流を溯ってAnvers(アンヴェール)の遠方へ逃げ込み...
永井荷風 「夏の町」
...或は溯つて江戸時代のそれと多く異るところがなかつた...
永井荷風 「来訪者」
...故木暮理太郎君と共に決行した黒部川初溯行も...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...我々が普通溯ることが出来る時代――これはまあ実際においては大体推古(すいこ)天皇までぐらいであろうと思います...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...野花のさかんな堤を一直線に凡そ一里近く溯り...
牧野信一 「ピエル・フオン訪問記」
...どこまでも溯ってその起源を尋ねてみたところ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...一度眼がルネサンス以前に溯(さかのぼ)る時...
柳宗悦 「工藝の道」
...これは時代を溯(さかのぼ)るほど更にはっきりした事実として現れます...
柳宗悦 「益子の絵土瓶」
...遠く南北朝の時代にも溯ろうとする面白い試みであるが...
柳田国男 「故郷七十年」
...かなり時代を溯つたものでも...
吉川英治 「折々の記」
...われに四路進攻の大計あり、よろしく呉貴国も大軍をもって、江を溯り、同時に蜀へなだれこめ)という軍事提携の申し入れにたいして、可とする者、非とするもの、両論にわかれて、閣議は容易に一決を見なかった...
吉川英治 「三国志」
...討魏の大旆(たいはい)をかかげて長江を溯(のぼ)るであろう」費は拝謝して...
吉川英治 「三国志」
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