...揚子江(やうすかう)を溯(さかのぼ)る船の中で...
芥川龍之介 「日本の女」
...少の間流に溯つて進めば...
伊藤左千夫 「水害雜録」
...生物進化の流(ながれ)を溯(さかのぼ)ってみればその初現は一黒点...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...「話は二十年前に溯らなければなりません...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「和製椿姫」
...只見川に別れて白沢を溯る...
高頭仁兵衛 「平ヶ岳登攀記」
...芭蕉忌や遠く宗祇(そうぎ)に溯(さかのぼ)る十月十二日 笹鳴会...
高浜虚子 「五百五十句」
...階級意識も――その質的転化の歴史を溯源して――個人意識にまで主体化されることが出来るわけである...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...より根本的に動機を溯って見なければならない...
戸坂潤 「科学方法論」
...最初の発見者Daubigny(ドオビニイ)はとうとうセエヌ河の本流を見捨てOise(オアズ)の支流を溯ってAnvers(アンヴェール)の遠方へ逃げ込み...
永井荷風 「夏の町」
...今日はまたその沿岸を溯(さかのぼ)って来たのですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...その学者を超越してもっと溯(さかのぼ)った源頭から自から読み得た処の学問であった...
中里介山 「法然行伝」
...ずっと古い時代に溯(さかのぼ)ると案外そうでなかったらしい...
橋本進吉 「駒のいななき」
...根本に溯ってみれば階級のもつ積極的な人間関係の可能性の現れであると思い...
宮本百合子 「窪川稲子のこと」
...五山の言(こと)は磐谷(はんこく)の大父(たいふ)まで溯つてゐて...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...正祖朝の人であるから今から一世紀半前に溯る...
柳宗悦 「工藝の道」
...やがて長江通いの日清汽船で漢口へ溯った...
柳田国男 「故郷七十年」
...遠き以前に溯って関係のあったことだけは...
柳田國男 「地名の研究」
...長江千里(ちょうこうせんり)という流れを溯(さかのぼ)り...
吉川英治 「新書太閤記」
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