...椅子さえ満足なのは一つもなくて...
芥川龍之介 「上海游記」
...よごれたる手を洗ひし時のかすかなる満足が今日の満足なりき...
石川啄木 「悲しき玩具」
...疝気の虫が啼けるかい? それが不満足なら...
岩野泡鳴 「猫八」
...その不満足なままで申上げますと...
海野十三 「人間灰」
...どれ一つ満足なものはなかったのである...
海野十三 「爆薬の花籠」
...到底満足な答弁はできるわけはない...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...………たゞ不満足なのは...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...清三は暑い木陰のないほこり道を不満足な心持ちを抱いて学校に帰って来た...
田山花袋 「田舎教師」
...いくらか満足な解釈が得られるであろうと期待される...
寺田寅彦 「日常身辺の物理的諸問題」
...あなたはあなた御自身が御満足なさればおよろしいのですが...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「暗号舞踏人の謎」
...三 満足なるジャヴェル事実の経過はこうである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...もうその後を「どうなつたか」と追究して考へる気にはなれなかつた程満足な自意識に酔つてゐた...
長與善郎 「青銅の基督」
...御互ひに満足なんだから...
夏目漱石 「それから」
...これは……満足な椅子ひとつないな...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...家のように満足な体の人が居ないところは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ただ女性に特有な天与の資質を発揮なさるだけで満足なされるであろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...どうして王侯がたはこんなくだらない奴らにご満足なされたのか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...東関は手に唾(つば)して取ることができましょう」曹休は満足な態(てい)を見せた...
吉川英治 「三国志」
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