...とても満々と水をたたえた淵があり...
石川欣一 「比島投降記」
...」「お互に懐中は寂しいね、一杯おつぎよ、満々と...
泉鏡花 「薄紅梅」
...秋山川は烈しい雨脚と掠めとぶ水煙りの底に満々とふくれあがっていた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...満々と水を張っておいて一眠りする...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...このとおりいっぽうの靴に満々と水がみたされて...
谷譲次 「踊る地平線」
...何(ど)の田も生温(なまぬる)い水満々と湛(たた)え...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...手桶とバケツトをずンぶり流れに浸して満々と水を汲み上げると...
徳冨盧花 「水汲み」
...無数の生物の熱烈な生活が満々と流れつづけていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...殺気満々とこれに対峙している...
久生十蘭 「魔都」
...残りの半分に満々と湛えている糞壺の中に長い柄杓をさしこみ...
火野葦平 「糞尿譚」
...水の満々とたたえられたものを運ぶような集注...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...彼は去り、我は残った」と、信じうる事実の上に、満々として、心は戦勝に誇っていた...
吉川英治 「上杉謙信」
...満々と出水(でみず)になるようしかけておいた計略ではないか...
吉川英治 「神州天馬侠」
...危なく見えた船は満々と帆をあげて...
吉川英治 「新書太閤記」
...いくらでも満々と帆をはって...
吉川英治 「新書太閤記」
...本能寺のそれとはちがって満々と水をたたえている...
吉川英治 「新書太閤記」
...それへ満々とついだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...前は満々とみなぎる水...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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