...これを湿った雪の中で前後に振り...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...朽ちた竹は湿った音を立てて折れ...
梅崎春生 「黄色い日日」
...乾いた砂糖は湿った砂糖ではない...
高村光太郎 「触覚の世界」
...下水道の湿った壁をようやく数メートルだけほの白く浮き出さしていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...凍結によって湿った土から氷が分離して析出するのが霜柱の特性であって...
中谷宇吉郎 「凍上の話」
...湿った土を木箱に入れ...
中谷宇吉郎 「凍上の話」
...それで湿った土が凍った場合にも体積が増すと考えられるので...
中谷宇吉郎 「凍上の話」
...雨あがりの寒い湿った日だから...
林芙美子 「貸家探し」
...私は湿ったオブラートに包まれたようにベトベトしていた...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...谷間から吹きあげる湿った夜風が...
久生十蘭 「あなたも私も」
...すこし湿った大気の中に春の息吹のような軽々とした香りが立ち迷っていて...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...真名古は上り端(はな)へ腰をおろすと湿った調子で...
久生十蘭 「魔都」
...この湿った壁の奥にあれが住まっているのだ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...梅雨明けの湿った空気は...
山本周五郎 「お美津簪」
...また黙って霜解けの湿った路の上へ筵を敷いて上から踏んだ...
横光利一 「南北」
...湿った芝生に抱かれた池の中で...
横光利一 「花園の思想」
...」と矢代は云いつつ足もとの湿った芝生に力を入れた...
横光利一 「旅愁」
...その葉子の唾液(つばき)で湿ったに違いない煎餅のかけらを...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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