...絶頂に近くなるにしたがって汗が背を湿すようになる...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...涙もて其頬を湿すに至る...
高木敏雄 「比較神話学」
...只この感じを駆逐する為に封筒の糊(のり)を湿す事があった...
夏目漱石 「それから」
...いつもはほんの形式だけに口を湿す湯呑のお湯を...
正岡容 「寄席」
...どんなに雨が降ってもその根元を湿すことがなかった...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...其勢水の堤を破りて広野を湿すが如く浩々滔々として禁ずべからず...
山路愛山 「明治文学史」
...それも歌口を湿す程度なんだ...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
便利!手書き漢字入力検索