...貴重の材料が自国に湮滅して他邦にその跡を存すこともあるなり...
津田左右吉 「史論の流行」
...当時ロッチの見た日本の風景と生活にして今は既に湮滅(いんめつ)して跡を留めざるものも少くはない...
永井荷風 「西瓜」
...品川湾の眺望に対する興味は時勢と共に全く湮滅(いんめつ)してしまったにかかわらず...
永井荷風 「日和下駄」
...証拠を湮滅(いんめつ)するために自分を殺した智恵子の出て行った窓を閉めてやったとでも言うのか」「どうも...
野村胡堂 「踊る美人像」
...但し此書今は湮滅し...
原勝郎 「鞦韆考」
...死体の湮滅などを企てようはずがない...
久生十蘭 「海豹島」
...湮滅さるべき理由がないのに...
久生十蘭 「海豹島」
...ひっ攫ッて湮滅してしまいたいところなんで……あなたのことだから...
久生十蘭 「ノア」
...夫れから身體を湮滅し所謂雲隱と云ふことが出來...
松本文三郎 「印度の聖人」
...名(な)(七八)湮滅(いんめつ)して稱(しよう)せられず...
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...猶ほ賢人君子の其名湮滅したる者少からざるが如し...
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...それが我々の仲間の採訪によって幸いに湮滅(いんめつ)を防ぐことができた...
柳田国男 「海上の道」
...久しからずして湮滅(いんめつ)する...
柳田國男 「地名の研究」
...いかにして屍体を湮滅(いんめつ)してしまうか――それにこの場合は焦点がしぼられているのだ...
山川方夫 「ロンリー・マン」
...そこで放蕩をさせた事実を湮滅(いんめつ)するために...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...湮滅(いんめつ)していった西羽黒の堂塔の跡を眺め廻しているだけだ...
横光利一 「夜の靴」
...いままでのものは湮滅(いんめつ)され...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...実に徹底的に湮滅(いんめつ)させられてしまった...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
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