...櫻島近海の島嶼中西南海中に於て今回の熔岩流下に沒したる烏島及び其東南の沖小(オゴ)島は共に文明年間の湧出に係り...
石川成章 「櫻島噴火の概況」
...払いのけても又泉のように湧き上ってくる後悔の念をどうすることも出来なくなった...
海野十三 「殺人の涯」
...底の流は人知れず湧き立つまでの胸の思を...
高山樗牛 「一葉女史の「たけくらべ」を讀みて」
...僅かに草鞋の端が濡れる位の水しか湧いていなかった...
田中貢太郎 「忘恩」
...トイウ疑問ガ湧(わ)イタ...
谷崎潤一郎 「鍵」
...湧出量が豊富だ(武雄には自宅温泉はないのにこゝには方々にある)温度も高い...
種田山頭火 「行乞記」
...こんなことにも旅情が湧く...
種田山頭火 「旅日記」
...同情の念も湧かず...
豊島与志雄 「悲しい誤解」
...気を負(お)えば百人の男子を物の数とも思わぬ勢(いきおい)の下から温和(おとな)しい情(なさ)けが吾知らず湧(わ)いて出る...
夏目漱石 「草枕」
...そんな優しい心持ちの湧(わき)だすのを老伯自身さえ不思議に思ったほどであろう...
長谷川時雨 「芳川鎌子」
...反抗の気が湧(わ)いた...
林芙美子 「浮雲」
...結婚して苔(こけ)に湧(わ)く水のような愛情を...
林芙美子 「魚の序文」
...パンのみに生きるに非ずの思いが湧く...
林芙美子 「新版 放浪記」
...仲々神霊は湧いて来ない...
林芙美子 「新版 放浪記」
...一人の人間に一つの調子が湧くとき...
原民喜 「鎮魂歌」
...しかもその深い深いところから湧く水の音はしずかで下ゆく流れであって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...又もや湧き立つ大浪小浪の間に真逆様(まっさかさま)に落ち込んでしまいました...
夢野久作 「白髪小僧」
...三方に映り合った花叢はむらむらと霞の湧き立つような花壇であった...
横光利一 「旅愁」
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