...常に昔の澎湃(はうはい)とした興奮が...
芥川龍之介 「あの頃の自分の事」
...澎湃(ほうはい)と天に昇(のぼ)るのを聞いた...
芥川龍之介 「神神の微笑」
...響の濤(なみ)の澎湃(はうはい)と...
石川啄木 「漂泊」
...危礁亂立、怒濤澎湃の間、舟底を叩き、鰺數尾を投ずれば、出たりや出たり、數尺の大鯛、群りあひて溌溂として食を爭ふ...
大町桂月 「北條より一ノ宮へ」
...激浪の鞳澎湃たるを見て...
高木敏雄 「比較神話学」
...澎湃(ほうはい)たる波濤(はとう)の如く常に身辺に押寄せつつある...
高浜虚子 「俳句への道」
...澎湃(はうはい)とした潮流となつた...
田山録弥 「小説新論」
...また澎湃の波湧かす...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...鹿渡しの岬に近づくと波は澎湃として船が思ひ切つて搖れる...
長塚節 「鉛筆日抄」
...怒濤澎湃(どとうほうはい)の間に立ちて...
西田幾多郎 「愚禿親鸞」
...自然主義の波は澎湃(ほうはい)として...
長谷川時雨 「遠藤(岩野)清子」
...一人は澎湃奔放(はうはいほんぱう)たる濁流を望(のぞ)み...
長谷川時雨 「こんな二人」
...あらゆる事象が小説なるもののふるひにかけられると澎湃たる夢に覆はれてゐて...
牧野信一 「早春のひところ」
...澎湃たる絶望感とに沈湎して骨にならぬ限りは拓かるべき道もないとおもつてわたしはあのやうな山径ばかりを転々としてゐるのであるが...
牧野信一 「痩身記」
...怒濤(どとう)の澎湃(ほうはい)たる...
正岡子規 「俳諧大要」
...澎湃として起ってくる声...
百田宗治 「君達に送る――新しい民衆の精神」
...和語への自覚が澎湃(ほうはい)として興って来た今日...
柳宗悦 「民藝四十年」
...いまや澎湃たる太平洋の風雲をゆくてに臨みながら...
吉川英治 「折々の記」
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