...澎湃(ほうはい)と天に昇(のぼ)るのを聞いた...
芥川龍之介 「神神の微笑」
...響の濤(なみ)の澎湃(はうはい)と...
石川啄木 「漂泊」
...二人の興味は寧ろ所謂文壇の事に關らずして汎く日常社會現象に向ひ澎湃たる國民の内部的活動に注げり...
石川啄木 「無題」
...支那の独立性を保持するには打清興漢の大革命こそ喫緊(きっきん)なれとの思想が澎湃(ほうはい)として起り...
太宰治 「惜別」
...々(だう/\)澎湃(はうはい)の趣を盡したる...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...澎湃(はうはい)とした潮流となつた...
田山録弥 「小説新論」
...十九世紀から二十世紀にわたつて澎湃として起つた Sturm und Drung の大きな『あらはれ』であると言はれ得る理由がある...
田山録弥 「小説新論」
...鹿渡しの岬に近づくと波は澎湃として船が思ひ切つて搖れる...
長塚節 「鉛筆日抄」
...澎湃として起って来た思想問題の嵐の一つの現われであったのであろう...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...怒濤澎湃(どとうほうはい)の間に立ちて...
西田幾多郎 「愚禿親鸞」
...どんな一幕にも年代と共に次第に深まつて行く度量とでも云ふべき澎湃模糊たるものが感ぜられるのであつた...
牧野信一 「月評」
...澎湃たる絶望感とに沈湎して骨にならぬ限りは拓かるべき道もないとおもつてわたしはあのやうな山径ばかりを転々としてゐるのであるが...
牧野信一 「痩身記」
...澎湃たる嵐に等しい声援を放つてゐた...
牧野信一 「山彦の街」
...芸術と人生の澎湃極みなき魔宴(サバト)よ...
牧野信一 「浪曼的月評」
...怒濤(どとう)の澎湃(ほうはい)たる...
正岡子規 「俳諧大要」
...澎湃(ほうはい)たる活力を持つことができない...
矢部貞治 「政治学入門」
...その澎湃(ほうはい)とした群衆の膨脹力はうす黒い街路のガラスを押し潰しながら...
横光利一 「上海」
...或は岩(いわ)に触(ふ)れて澎湃(ばうはい)白沫を飛(と)ばし...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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