...もっとも渾名(あだな)にはまだいろいろある...
芥川龍之介 「葱」
...これによってこの新しい渾沌から再び新しい遊星系が形成せられ得るというのである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...渾身(こんしん)の力を振って...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それは痛みを怺(こら)えることに渾身(こんしん)の努力を要するので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...無念無想の渾沌(こんとん)たる状態においては自分もなければ世界もない...
寺田寅彦 「文学の中の科学的要素」
...今まではなるべくなら避けたく思った統計的不定の渾沌(こんとん)の闇(やみ)の中に...
寺田寅彦 「量的と質的と統計的と」
...――」「併呑」政府とは英國の渾名である...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...地は定形(かたち)なく曠空(むなし)くして黒暗(やみ)淵(わだ)の面にあり神の霊水の面を覆ひたりき――創世記黒暗(やみ)の潮 今満ちて晦冥の夜(よる)ともなれば仮構の万象そが※性を失し解体の喜びに酔ひ痴れて心をのゝき渾沌の母の胸へと帰入する...
富永太郎 「夜の讃歌」
...この点よりして路地はまた渾然(こんぜん)たる芸術的調和の世界といわねばならぬ...
永井荷風 「日和下駄」
...かの弁信法師なる者に対しての渾身(こんしん)の憎悪(ぞうお)を...
中里介山 「大菩薩峠」
...それでカッパードシヤという渾名が付いた...
夏目漱石 「模倣と独立」
...されば混渾沌※(こんこんとんりょう)などの字を訓(よ)めり...
南方熊楠 「十二支考」
...徒(いたずら)なるものを渾(すべ)て散(あら)けしめ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...兄と自分とに渾名(あだな)がついていて...
森鴎外 「安井夫人」
...いずれも渾沌たる塊であって...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...身一つに渾然ともつには...
吉川英治 「折々の記」
...天渾(てんこん)の数をわきまえず...
吉川英治 「三国志」
...渾然(こんぜん)と...
吉川英治 「親鸞」
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