...余りにも渾然たるが故に古典的時代錯誤であり...
生田長江 「我が一九二二年」
...渾名(あだな)して...
泉鏡花 「薄紅梅」
...まづ渾然とした作品である...
宇野浩二 「「鱧の皮 他五篇」解説」
...渾身(こんしん)の力を籠(こ)めてウウンと引張った...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...社会の渾沌(こんとん)たる有様を想像する度に...
大隈重信 「文明史の教訓」
...かく渾然(こんぜん)たる作品を得ることは困難でござりますという意味を概略(あらまし)陳述して...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...あれが方式かもしれないが私の眼にはあまり渾然(こんぜん)とした感じを与えない...
寺田寅彦 「雑記(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...この孤立と間隙を与えるところの渾沌が...
中井正一 「美学入門」
...即(すなわち)東西両種の芸術を渾和(こんわ)したとか称するもので...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...真昼の暑熱が漸く鈍い渾然さをみせた夕刻の空気の中を...
中原中也 「医者と赤ン坊」
...スッポンというのは養魚場の宇佐見金蔵の渾名(あだな)で...
牧野信一 「鬼涙村」
...それはもう何も彼も心のうちの怯懦と助平根情とをごまかさうとする渾身の大見得に他ならなかつたわけである...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...雄渾(ゆうこん)なるところにおいて...
正岡子規 「俳人蕪村」
...あの時代は巨大な渾沌でした...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...松の大木を雄渾な筆致で描いたのがある...
柳宗悦 「京都の朝市」
...鬼ばばあという渾名を名実ともに具備したうえに...
山本周五郎 「季節のない街」
...なにを」次郎は野槍を取ろうとして渾身(こんしん)の力を両腕にあつめながら...
吉川英治 「江戸三国志」
...グワッ、と心臓を吐出すような叫びを漏らすと、黒吉は、渾身の力で、空に体を捻った...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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