...慟哭し絶叫するものと共に渾沌の間に昏迷してゐる間...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...渾身(こんしん)の力を籠(こ)めてウウンと引張った...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...メダルの模様から思いついた『ヴィーナス』という渾名(あだな)を使っていた程ではないか...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...天地渾然として瑠璃玉の如く輝いてゐる...
近松秋江 「箱根の山々」
...天地万物の運動はすべて人間には端倪(たんげい)する事の出来ぬ渾沌(こんとん)たるものになるであろう...
寺田寅彦 「方則について」
...文化の渾一や統一がないということは事実だ...
戸坂潤 「日本文化の特殊性」
...また妓楼全体の生活が渾然(こんぜん)として一幅の風俗画をなしているからである...
永井荷風 「里の今昔」
...またしても可憐なる女詩人を渾身(こんしん)からふるえ上らせずにはおかない...
中里介山 「大菩薩峠」
...ブラームスの瑰麗雄渾(かいれいゆうこん)なのとの中にあって...
野村胡堂 「楽聖物語」
...渾身(こんしん)の力でコジ開けて見ましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...秋まつり鬱金(うこん)の帯し螺(ら)を鳴らし信田の森を練るは誰が子ぞ一分の隙もない渾然として玉の様な歌であるが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...渾身の息をこめてゐるのであるが...
牧野信一 「小田原の夏」
...竹田陳人が所謂挙世伝播頼家脚都門一様字渾肥といふもの...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...渾名のとおりすばやく...
山本周五郎 「季節のない街」
...ただどろどろした渾沌(こんとん)たる豆汁(まめじる)です...
山本周五郎 「日本婦道記」
...すべての表現の渾然たる一致――それが相手たる個人及び民衆に及ぼす影響の偉大さ――この機微を盗んで或る程度まで成功しているものがかの名優...
夢野久作 「鼻の表現」
...「世情はまだ渾沌(こんとん)だわえ...
吉川英治 「私本太平記」
...少なくともこの殿堂の渾然(こんぜん)とした美しさの一つの要素となっているだけでも...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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