...平中(へいちゆう)と渾名(あだな)を呼ばれたと云ふ...
芥川龍之介 「好色」
...余りにも渾然たるが故に古典的時代錯誤であり...
生田長江 「我が一九二二年」
...人の活血(いきち)を火吸器(すいふくべ)と渾名(あだな)のある男なり...
泉鏡花 「活人形」
...渾名(あだな)に呼ばれた海雀(うみすずめ)よ...
泉鏡花 「海異記」
...メダルの模様から思いついた『ヴィーナス』という渾名(あだな)を使っていた程ではないか...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
......
高村光太郎 「智恵子抄」
...餅と米と大根とが渾然としてうまさそのものとなる...
種田山頭火 「其中日記」
...いたずら好きの学生達は彼に「杏仁水」という渾名(あだな)を奉っていた...
寺田寅彦 「さまよえるユダヤ人の手記より」
...――」「併呑」政府とは英國の渾名である...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...その特徴を渾然(こんぜん)と発揮した場合だけ勝利が可能だったことなど……...
徳永直 「冬枯れ」
...渾名は「たゆ」又は「安福」と言ふ...
外村繁 「打出の小槌」
...自然と人間の大渾沌のまんなかから...
豊島与志雄 「「草野心平詩集」解説」
...大夫に昇つた渾良夫とだけが...
中島敦 「盈虚」
...マドンナと云うのは何でも赤シャツの馴染(なじみ)の芸者の渾名(あだな)か何かに違いないと思った...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...三太郎が燃焼して苗子が渾発するのです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...如何にも小露西亜人らしい滑稽きはまる渾名であるが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...その渾沌性について...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ただどろどろした渾沌(こんとん)たる豆汁(まめじる)です...
山本周五郎 「日本婦道記」
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