...夙(つと)に温良貞淑の称ある夫人明子を遇するや...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...皆温良貞淑そうだった...
芥川龍之介 「上海游記」
...私は何故かしら畏友荷風君に温良貞淑な良家の處女を娶らしたいと願つて居たので...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...これが実に自然であって、この気質を円満に育て上げることが女子教育の心掛くべき大切な点であるが、今日の一知半解(いっちはんかい)なる婦人論者、世のいわゆる新婦人論者とかいうものはこの根本を無視して往々自然を傷(やぶ)り、婦人の温良貞淑、優美なる性情を損い、而(しか)して徒(いたずら)にこれを野卑なる情欲に導き、放縦なる生活に陥れんとするものあるは戒むべきである...
大隈重信 「現代の婦人に告ぐ」
...有名なる美人にして温良貞淑...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...細君はいくらか恩に着せているような所はあつたがみごとな態度で辛抱強いグリゼルダ(ボッカチオなどの作品中の人物で温良貞淑の婦人の模範)の役目を引き受けていた...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「ブラウン神父の醜聞」
...娘は見るからがその風采の中に温良貞淑の風を存していて...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...極めて温良貞淑な...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...吾家の忠孝仁義から他家の温良貞淑へ渡されることに慣れていた...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
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