...皇帝には温和な主婦のごとく...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...或者は何時となく革命的精神を失つて他の温和なる手段を考へるやうになり(心懷語の著者の如く)...
石川啄木 「A LETTER FROM PRISON」
...丹濃は無口な温和な男だけに...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...そこにセシルの温和な天才の...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...劍山の隱者とでも稱すべき頗る温和な性格の鬼なのである...
太宰治 「お伽草紙」
...ほんたうに関口一家は親切な温和な方々ばかりであつた...
種田山頭火 「旅日記」
...温和なリベラルな肉付きを受けとる...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...そして彼は温和な微笑(ほほえ)みを浮かべてみずから言った...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...全く温和な柔かさと円みとを具えていました...
豊島与志雄 「碑文」
...いかに温和なる人間も...
中里介山 「大菩薩峠」
...山川は比島の知識階級に親比島派の温和な日本人の一人として印象され...
久生十蘭 「蝶の絵」
...私がかんしゃくを起すから温和なこの人まで神経をたてて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一面又温和な人であつたから...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「復讐」
...“女のピエロって、可愛いいよ、抱いて寝てみてェなあ――”“マダム・キュウリーに恋人があったって”白菊に、温和な、善良そうな娘さんが一人いる...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...但しこの場合には織部が温和な性格で...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...父の新五兵衛は温和な笑いを眼にうかべながら...
山本周五郎 「日本婦道記」
...温和な蜂谷六左衛門は途方にくれたように...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...一見温和な老人である...
吉川英治 「私本太平記」
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