...(注二) この神は「温和な自然」である...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...こうは温和な顔付にはゆかなかった筈だ...
海野十三 「深夜の市長」
...気候の温和なため...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...この温和な海を渡って...
徳田秋声 「蒼白い月」
...出来るだけ温和な態度で臨んで...
豊島与志雄 「電車停留場」
...峻厳な論告をした後には温和な心持になるのが彼のいつもの心理だった...
豊島与志雄 「電車停留場」
...藩主の温和なる性質では...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...また北斎の支那趣味によりては江戸時代の老人の温和なる道徳的傾向を窺ひ得べしとすれば...
永井荷風 「江戸芸術論」
...梅のつくり花一輪こしらへて庭の枯枝に付けたり」「バイオリン取出て Harmonious Blacksmith と云ふを習ふ」という温和な生活が又戻って来るように見えた...
中谷宇吉郎 「『団栗』のことなど」
...その後に掛けてる男は一番年長者で温和な性格を示している...
野上豊一郎 「レンブラントの国」
...花束に未練はあっても出費(ついえ)を好まぬ温和なる人々は...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...温和な威厳が消え...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...しぶとい粘着さとを彼は温和な容貌の下に秘めていた彼は南方の代表的なボルセヴイキの一つの型だった私は彼と同じ空色の軒の下に暮して牢獄の窓から窓に...
槇村浩 「同志古味峯次郎」
...きわめて快適ではなはだ温和な地方に生きている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...“女のピエロって、可愛いいよ、抱いて寝てみてェなあ――”“マダム・キュウリーに恋人があったって”白菊に、温和な、善良そうな娘さんが一人いる...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...父の新五兵衛は温和な笑いを眼にうかべながら...
山本周五郎 「日本婦道記」
...子供も匐いよりそうな温和な顔に変って来る...
横光利一 「夜の靴」
...しかし純粋なインカであるワスカルが、いかにも温和な、寛容な性格であったのに対して、辺境のキトー人との混血児たるアタワルパは、四五歳の年少であるのみならず、非常に争闘的な、野心に富んだ人物であった...
和辻哲郎 「鎖国」
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