...あの温和な博士が...
海野十三 「地球を狙う者」
...福沢先生の晩年に於ては実に円満なる温和なる...
大隈重信 「明治文明史上に於ける福沢翁」
...ほんたうに関口一家は親切な温和な方々ばかりであつた...
種田山頭火 「旅日記」
...娘のような温和な婦人であったが...
デフォー Daniel Defoe 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...前とは反対にたいへん温和な...
寺田寅彦 「自画像」
...もっと温和な方法を用いていたのである...
寺田寅彦 「俳諧瑣談」
...温和なリベラルな肉付きを受けとる...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...人のよい温和な笑みを浮べながら...
豊島与志雄 「同胞」
...二人共どちらかというと温和な方で...
豊島与志雄 「道連」
...彼をしてなおいっそう温和ならしめた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...なお夢想して自ら温和なることを感ずる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...温和なうちに、かいがいしいところがあって、世話女房としての無類の情味があったことを、今こうして白根の方をながめるにつけて、思い出さないという限りはありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...温和な袁の性格が...
中島敦 「山月記」
...どんなに深い驚きといぶかしさで眺(なが)めたことであろう! あんなにしかつめらしく温和な顔をして...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...温和な威厳が消え...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...元来僧侶というものは、こんな事を平気で、談(はな)すので、或(ある)僧の談(はなし)によると、所謂(いわゆる)寺の亡者が知らせに来る場合には、必ずその人の生前の性質が現れる、例えば気の荒い人だったらば、鉦(かね)の叩き様(よう)が頗(すこぶ)る荒っぽいそうだし、温和な人ならば、至極(しごく)静かに知らせるといっていたが、それは兎(と)に角(かく)何(いず)れの僧侶に訊ねても、この寺へ知らせに来るというのは、真実のものらしい...
水野葉舟 「テレパシー」
...警察でもしらべがつかなかった温和な共犯者であった...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...彼がとっさの間に思いついたずっと温和な新しい条件を持たせて...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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