...丹濃は無口な温和な男だけに...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...温和なる日本人も...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...劍山の隱者とでも稱すべき頗る温和な性格の鬼なのである...
太宰治 「お伽草紙」
...蟹田川といふ水量ゆたかな温和な川がゆるゆると流れてゐて...
太宰治 「津軽」
...決して出しやばらうとせぬつつましい温和な表情...
太宰治 「津軽」
...次兄は極めて温和な性質であるが...
外村繁 「澪標」
...人のよい温和な笑みを浮べながら...
豊島与志雄 「同胞」
...やはり温和な柔い態度をしていました...
豊島与志雄 「碑文」
...二人共どちらかというと温和な方で...
豊島与志雄 「道連」
...山川は比島の知識階級に親比島派の温和な日本人の一人として印象され...
久生十蘭 「蝶の絵」
...彼女は細(ほつそ)りした身體つきと、蒼白い、温和な顏と、美しい髮とを持つてゐた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...そこから貴女の人生に対する温和な態度...
北條民雄 「精神のへど」
...どんなに深い驚きといぶかしさで眺(なが)めたことであろう! あんなにしかつめらしく温和な顔をして...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...きわめて快適ではなはだ温和な地方に生きている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...じつに温和な女性であったが...
柳田国男 「故郷七十年」
...此一事を以てするも透谷の温和なる性質は読者の心に明かならん...
山路愛山 「透谷全集を読む」
...あの温和な物ごしや...
吉川英治 「新書太閤記」
...宗矩の聡明と温和な性格が...
吉川英治 「宮本武蔵」
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