...渠は又、近所の誰彼、見知り越しの少年共を、自分が生村の會堂で育てられた如く、育てて、教へて……と考へて來て、周圍に人無きを幸ひ、其等に對する時の嚴かな態度をして見た...
石川啄木 「赤痢」
...それに又渠は、其国訛りを出すと妙に言葉が穏(おとな)しく聞える様な気がするので、目上の者の前へ出ると殊更「ねす」を沢山使ふ癖があつた...
石川啄木 「病院の窓」
...渠はポカンとして眠つて居る佐久間の顔さへ見るも厭になつた...
石川啄木 「病院の窓」
...渠は怎(どう)したものか...
石川啄木 「病院の窓」
...渠は一二歩後退(あとしざ)つた...
石川啄木 「病院の窓」
...呆然として口を開いた儘聞いて居た渠は...
石川啄木 「病院の窓」
...これは渠が十日許り前に竹山の宿で夕飯を御馳走になつて...
石川啄木 「病院の窓」
...渠は深窓に養われて...
泉鏡花 「海城発電」
...渠は自分のやがて四十歳になると云ふことが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...渠は汗をふき/\...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...渠に見せたことがない...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...渠は東京に於いて口が酸ツぱくなるまでもそれを論議し...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...渠も亦誰れにもあひ手にされてゐない...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...渠は晩めしがすむと突然立ちあがつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...「‥‥‥‥」渠はぎよツとして返事をしなかつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...渠輩を運動せしむるものはただ自然の必要あるのみ...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...それはすっかり地下の暗渠となっております...
豊島与志雄 「白蛾」
...嗚呼(あゝ)是れ渠が生涯の方角を指定すべき羅針に非ずや...
山路愛山 「頼襄を論ず」
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