...渠自身の口から聞いてゐたが...
石川啄木 「足跡」
...も少しで渠も笑ひを洩らすところであつた...
石川啄木 「足跡」
...といふのはかの騷動の時、渠等のうちには、その妻女は直參派の爲めに強姦されたり、妊婦はその局部を竹槍で刺し通されたといふ樣な目に會つてゐるものがあるからである...
岩野泡鳴 「日高十勝の記憶」
...渠自身の惡名が出るばかりでなく...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...早く手を切りたいのか?」渠はなほ不平である...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...「相當の手續きをして呉れ!」「手つづきも何も入るものか?」渠はわざとゆツくりして...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...渠が四谷見付けを這入り...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...渠の懷中は宿を取るさへ心細いくらゐになつてゐる...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...義雄に移された病氣(移した渠の方が却つて早く直つた)がまたひどくなり...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...而も渠はこの兄の非常な贅澤な家で小學時代を送り...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...「孤雲先生まだ醉つてゐない、なア」と、それを見てゐた北劍は捨てぜりふに云つて自分の席を立ち、義雄のそばに來て、「おい、兄弟」と、渠の肩を叩く...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...渠の出發後は代理となつてああしろかうしろと命令されてゐるので...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...渠等の生活さへ僅かにでも出來てゐるのか...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...渠(かれ)は天聲が暫時の別れを送る用意の酒を受けた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...「‥‥‥‥」渠は吹き出したくなるほどにかの女の無邪氣を感じた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...渠の實母であつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...彼は自分と皆とを距つる深い溝渠を感じた...
豊島与志雄 「反抗」
...室生さんは藤澤清造のことを「渠」と(それは明らかに印刷上の過誤ではなく...
堀辰雄 「「文藝林泉」讀後」
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