...殊にケルソン市の岸に立ち竝んだ例のセミオン船渠(ドック)や...
有島武郎 「かんかん虫」
...恭しく渠を迎へる...
石川啄木 「足跡」
...痩せた體の何處から出るかと許り高い渠の號令で...
石川啄木 「足跡」
...渠(かれ)は今、自分の心が何物かに征服される様に感じてゐる...
石川啄木 「鳥影」
...渠は自暴糞(やけくそ)に足を下駄に突懸けたが...
石川啄木 「病院の窓」
...渠は二時間の間此病院で過した...
石川啄木 「病院の窓」
...何(なん)となれば渠等の行路難は皆合(がふきん)の事ある以前既に経過し去りて...
泉鏡花 「愛と婚姻」
...渠はなほよく静(せい)を保ち...
泉鏡花 「海城発電」
...また渠に近い右のに行き...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...まだそればかりではない――渠は昨年の暮から今年の始めにかけて關西へ旅行した時...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...そして渠の豫期通りにすすり泣きになつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...「然し樺太出發の際、第二の時期に必要な費用は、極(ごく)切りつめたところだけでも、用意して置いたから、再び仕事を初めさへすれば、直ぐ五十や百の金は送らせるのに不自由はないのです」と、渠はつけ加へる...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...渠は渠等をそばに控へて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...渠は、暫らく何かの返事または應援を待つて居る樣子であつたが、絶望の色を見せたかと思へると、急に顏を和(やは)らげて苦笑に轉じた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...お前は矢ツ張り美人のつもりかい?」「知らん! そんなこと聽かんでもえい!」渠がとう/\吹き出したので...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...副曰泄謨觚・柄渠觚...
陳壽 「魏志倭人傳」
...自分は、そんな世界の意味を云々(うんぬん)するほどたいした生きものでないことを、渠(かれ)は、卑下(ひげ)感をもってでなく、安らかな満足感をもって感じるようになった...
中島敦 「悟浄出世」
...午後から船渠(ドック)に水を張って三時四十分の満潮期には...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
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