...一體に現在の私は「精神的事業の諸方面に渉る者」が多くなつて來たことを以つて「近代的天才」の特徴となすには...
阿部次郎 「合本三太郎の日記の後に」
...更に人をして其別離の情に殉ぜしむる所以の對象が殉死者の私情我慾と相渉る事少ければ少ない程殉死者の愛情は少くとも一層珍貴となり...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...近代的天才には精神的事業の諸方面に渉る者次第に多きを加へて來たとは云ふものゝ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...二二 予として冬川を渉るがごとく...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...二十里三十里に渉る間の調査でありますから...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...そしてこの谷を渉るには殊に玲瓏(れいろう)透徹した縦断の太い丈夫な綱が必要である...
田山録弥 「心理の縦断と横断」
...これは一種の專門に渉る事柄であつて...
内藤湖南 「支那の書目に就いて」
...煩雜にして且つ冗漫に渉るを免がれざるを恐るゝを以て...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...その穏かな川を渉る人々の中を...
直木三十五 「南国太平記」
...川を渉るのを忘れて...
直木三十五 「南国太平記」
......
前田普羅 「普羅句集」
...エモルソンの言へる如く大著述家は短き伝記を有することを知らば(彼の世と渉るは書中に活きたる彼の精神に在り)...
山路愛山 「明治文学史」
...さらばと、川を渉るべく、河原へ駒を向け直した...
吉川英治 「上杉謙信」
...謙信が妻女山を降りて川を渉る半途を討つの計を立てていたら...
吉川英治 「上杉謙信」
...緩徐で細かなアクションからある程度のタイムスパンに渉る素早く大雑把なアクションへ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「怪奇小説の執筆についての覚書」
...上空に荒ぶ裏切り者の強風との二度に渉る格闘...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...長大な地質学的年代に渉る世界環境の変遷を驚くほど生き生きと描いていた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...再びショッキングな広い音調に渉る吹鳴が聞こえた――「テケリ・リ! テケリ・リ!」我々が見たものを弁明するに当って――ズバリと記述することには耐えられないのだが――私は同様に率直であってもいいのかもしれない...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
便利!手書き漢字入力検索