...近代的天才には精神的事業の諸方面に渉る者次第に多きを加へて來たとは云ふものゝ云々」(八五)...
阿部次郎 「合本三太郎の日記の後に」
...管野すが子の名が社會主義仲間に知れ渉ると共に...
石川啄木 「日本無政府主義者陰謀事件經過及び附帶現象」
...すべて形式に渉ることは省いて...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...白沢を渉るときに足を少しく損じたので...
高頭仁兵衛 「平ヶ岳登攀記」
...漸く八郡に渉る所の調査が稍々出來ましたから...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...吾別に思想界中心變動の説あり、言頗繁に渉る、故に今の所論に在らず...
内藤湖南 「學變臆説」
...煩雜にして且つ冗漫に渉るを免がれざるを恐るゝを以て...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...なお着京以来聞き噛った時事の問題に渉る詩などを見せたり互に次韻をしあったりして...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...その穏かな川を渉る人々の中を...
直木三十五 「南国太平記」
...冷たい水流を徒(か)ち渉る...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...京洛に滯在し久しきに渉る者は...
原勝郎 「日本史上の奧州」
...馬車笛吹嶺を渉る...
正岡子規 「かけはしの記」
...飛(しひ)宝剣を得て江を渉る時二蛟その船を夾(はさ)み繞(めぐ)ったので...
南方熊楠 「十二支考」
...兄弟はぼちゃぼちゃ渉る...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...緩徐で細かなアクションからある程度のタイムスパンに渉る素早く大雑把なアクションへ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「怪奇小説の執筆についての覚書」
...それは迫りくる白霧の背後から突然鳴り出した音が伝えてきたもの――広い音調に渉る潜伏性の音楽的な笛音だ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...幅広い音調に渉る吹鳴が聞こえた――「テケリ・リ! テケリ・リ!」 我々は誤っていた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...東経四三度から東経一七九度の範囲の約二千五百 km に渉る南極大陸の海岸線を調査しています...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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