...そのまま民子が泣きやんでしまえば何のこともなく済んだであろうが...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...大てい彼は何も返事をしないで済んだ...
梅崎春生 「黄色い日日」
...あなたとの友情も、こんなに巫山戯半分で、皆と共々に笑える余裕(よゆう)があったなら、あんなに皆から憎(にく)まれず、また、ぼくも苦しい想(おも)いをしなくても、済んだ、と思います...
田中英光 「オリンポスの果実」
...それが済んだと思ったら...
谷崎潤一郎 「細雪」
...―――もうお稽古が済んだんだぜ...
谷崎潤一郎 「少年」
...私は昼飯の済んだあとの煙草の時間などによく出かけた...
田山花袋 「日本橋附近」
...彼はうまく階段で主婦と出くわさないで済んだ...
豊島与志雄 「作家的思想」
...訓示と報告とが一通り済んだ時分...
中里介山 「大菩薩峠」
...「もう済んだんですか」「ええ...
夏目漱石 「行人」
...水の問答が済んだとき...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...それだけなら知れずに済んだかも知れないが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...手当が済んだら行こうか」平次はこう錦太郎と八五郎を促し立てるのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それが済んだのは一刻過ぎの未刻(やつ)(二時)ごろ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一と通りの手当はもう済んだから」「じゃ...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...大笑いで済んだとある...
南方熊楠 「十二支考」
...この悪夢を見ずに済んだことではじめて慰めたのでございます...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...末摘花の醜さも比較して考えられることがなく済んだのであろうと思われる...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...一時は済んだとして...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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