...嫌やだと云つて素知らぬ顔に済ませる訳けにはどうしてもゆかなかつた...
伊藤野枝 「惑ひ」
...ひょッとすると再び来ないで済ませるかも知れないと思ったから...
岩野泡鳴 「耽溺」
...夕飯を済ませるとともかく散歩かたがた様子を見に行くことにした...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...何処の厄介(やっかい)にもならないで済ませる...
谷崎潤一郎 「細雪」
...どうかして今年は飾らないで済ませる法はないかしらん? 夫に相談して見ようかしらん? 一体あの雛を自分はこの家を出る時に再び持って行ったものかどうであろう? 残して置かれたら夫は迷惑するのではなかろうか?………今になって急にそんなことが気にかかり出したと云うのは...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...その人は必ず今日啓蒙の必要を感じないで済ませる処の或る特別な事情の下にある人に相違ない...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...愛するものをも尊敬しないで済ませる連中の一人だった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...なければないで済ませるが...
中里介山 「大菩薩峠」
...きまりをわるがらずに生涯(しょうがい)を済ませる事が出来る...
夏目漱石 「野分」
...出鱈目などをいって済ませるような問題とわけが違う...
久生十蘭 「魔都」
...鉄橋付近を済ませるとアメリカンベーカリーで食事する...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...その他の払ひも大体済ませる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...パン料理五十種我邦(わがくに)の家庭にも近頃は食パンを用ゆる事が大層(たいそう)流行して中流以上の人は朝の食事をパンと牛乳で済ませる人も多いようです...
村井弦斎 「食道楽」
...食事を済ませると間もなく...
山本周五郎 「雨あがる」
...勤めから帰って夕食を済ませると...
山本周五郎 「季節のない街」
...――いたずらなら笑って済ませる...
山本周五郎 「屏風はたたまれた」
...正月の祝いを済ませるとすぐに...
山本周五郎 「めおと蝶」
...そして端午の節句を済ませると...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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