...無邪気なる彼等の常談を大真面目に随喜し渇仰するの時...
芥川龍之介 「梅花に対する感情」
...能く職分を守つて吠える者は直ぐ狂犬だと誣(し)ひて殺して了う時勢では公の恩沢は今更のやうに渇仰するよ...
内田魯庵 「犬物語」
...彼の渇仰するものである――そう彼は宣言した...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...渇仰する数多の道士を棄て...
高木敏雄 「比較神話学」
...しかも山のむかしを渇仰するのは...
中村清太郎 「山岳浄土」
...文字通りにきつと彼は唯渇仰する爲めにのみしか生活してゐないのであつた――確かに...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...我らの欣喜渇仰するほどこの頃の寄席のお客には迎えられず春風柳(やなぎ)の田舎唄に一蹴されて...
正岡容 「寄席行燈」
...戀愛至上主義は即ち彼が涙を流して渇仰するところである...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...その苦痛を忍受しつつ唯々諾々として自分の美の光りを渇仰する有様を見て...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...自由を渇仰する私は……この泪(なみだ)する淋しい妹を慰めて下さいませ……...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...吾人はこの自信と信念とを渇仰する...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
...吾人の渇仰する天才力ーライルは三階の屋根裏からはるかに樽の中の蛇を眺めながら星とともに超越していた...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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