...が、今の場合、いくら、梅子の甘酸を念頭に浮べて見ても、喉の渇く事は、少しも前と変りがない...
芥川龍之介 「酒虫」
...眞(ほんと)に渇くんだよ...
石川啄木 「菊池君」
...渇くのは尚(な)ほ辛(つら)くつて...
泉鏡花 「印度更紗」
...飲料が自分に害をするであろうときに渇くということは...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...病人はまた咽喉(のど)でも渇くのかカサカサの唇を無意識にパクパクうごかしているのが見えた……...
徳永直 「冬枯れ」
...渇く時にはその水薬をやるのだそうだった...
豊島与志雄 「裸木」
...そのくせ病気の時にしか使わない渇くという昔風の言葉を...
夏目漱石 「こころ」
...折れぬ此太刀、讎を斬る太刀、のり飮む太刀か、血に渇く太刀...
夏目漱石 「從軍行」
...血に渇く辻斬病患者は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...おれは口が渇くほど腹が立ってきて...
久生十蘭 「南部の鼻曲り」
...渇いたうへにも渇く檜葉の枝々...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...今夜はひどく喉が渇くんだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...そういう渇く思いを医(いや)す機会を捉えた...
本庄陸男 「石狩川」
...家へ帰って喉が渇くから...
村井弦斎 「食道楽」
...目と目とから又は肉體の上からひりひりつたはつてゆく快い喉の渇くやうな氣もちになることが多いやうに...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...寒さは寒し、腹は減るし、喉は渇くし、そんな寝衣ひとつで、震えながら廊下に立っている自分に気づくと、昌平は情けないほど悲しくやるせない気持になった...
山本周五郎 「七日七夜」
...喉が渇くんだよ」「ひい...
山本周五郎 「風流太平記」
...だから独りになると渇くようにそれを感ずるのかも知れぬ...
若杉鳥子 「独り旅」
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