...空気の不足と餓えと渇きとに責められて生きていなければならないのだ...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...咽喉の渇ききつた兵卒に...
薄田泣菫 「茶話」
...のどの渇き申候節は...
太宰治 「不審庵」
...そしてこの運動は精神に渇きの感覺を生ぜしめる...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...敵、猛獣、飢え、渇き、疲れ、病気――自然の課した考え得るかぎりの障害は、すべてアングロ=サクソン特有の粘り強さをもって乗り越えられた...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...ひかりが掛布の皺を打つたとき寝台はあまりに金の唸きであつた寝台はいきれたつ犬の巣箱の罪をのり超え大空の堅い眼の下に幅びろの青葉をあつめ棄てられた藁の熱を吸ひたちのぼる巷の中に青ぐろい額の上にむらがる蠅のうなりの中に寝台はのど渇き求めたのに求めたのに枯れた葦の葉が短かいので母親は煎薬を煎じに行つた...
富永太郎 「焦燥」
...三ツの眼が烈しい渇きを訴えて...
中里介山 「大菩薩峠」
...私と同じやうに、渇き切つて、疲れ切つて、呻きながら...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...決して潤されない渇きと決して満たされない飢えを罰として課された...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...渇きや飢えのような...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...この渇きを刺激するのが私の迫害者どもの計画であったらしい...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「落穴と振子」
...今少し咽喉の渇きを感じだしてきたくらい...
正岡容 「小説 圓朝」
...気が抜けて崩れる様に座についた二人はだまったまま酒をつぎ合って喉の渇きの癒えるまで呷りつづけた...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...アレクサンドロスやカエサルが心配や困難を求めた時ほどの飢え渇きをもって...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...どうして人は飲む楽しみを渇きがとまった後までも延ばそうとするのか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いよいよ皆がその渇きあこがれる果実を吸い...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...喉の渇きが求めている水を――どこかに...
吉川英治 「平の将門」
...咽喉も渇き、腹も空いてゐた...
若山牧水 「岬の端」
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