...尾形清十郎とは、落語「のざらし」へ出でてくる、向島へ釣りに出かけて路傍の骨に回向をし、その晩、その骨が艶麗の美女となって礼に来て喋々喃々(ちょうちょうなんなん)、おおいに壁一重隣の八さんを悩ますあの老人であるが、わがE師もまた、日頃、とにかく鹿爪(しかつめ)らしいことを並べ立てながら、じつはまったくさにあらずで、おおいにその道のエキスパートにましますというあだ名なのである...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...青池駿河守、道家清十郎、森三左衛門可成(よしなり)、そのほか織田家の名ある士たちの首級(しるし)を、飽き飽きするほど、検分した...
吉川英治 「新書太閤記」
...清十郎はもう先に起きて川沿いの部屋でまた飲んでいる...
吉川英治 「宮本武蔵」
...清十郎の行く先へは使いを走らせ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...「――その牢人者は」清十郎は...
吉川英治 「宮本武蔵」
...すこし離れて見ている清十郎の耳には聞えなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...清十郎様でも来て...
吉川英治 「宮本武蔵」
...こちらですか」二「おう誰だ? ――清十郎はこれにおるが」あわてて境のふすまを閉め...
吉川英治 「宮本武蔵」
...なんと申して参ったのか」清十郎はすぐそれを手にとれなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...馬上の清十郎もその三名も後に立たせて...
吉川英治 「宮本武蔵」
...清十郎という人間を憎んでもあきたらぬ人間のように憎んだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...清十郎が、うさん臭い眼をやって睨(ね)めつけたのは、もちろん、その時まで、ぼんやりと彼方(あなた)に佇(たたず)んでいた青木丹左で、丹左はそれと共に、背を向けて、とぼとぼと向うへ歩き出していた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...「清十郎どの、むりにおすすめして、悪かったな」「なにを」「きのうも、きょうも、鷹狩をすすめてあなたを連れ出したのは、この小次郎ですから」「いや……ご好意は、よく分っている...
吉川英治 「宮本武蔵」
...……え、朱実、おまえの奪われた処女(おとめ)のみさおは、あれで、見事に報復されたというものじゃないか」「…………」朱実は、小次郎という人間が、とたんに、清十郎以上、呪わしい、怖ろしい、嫌な人間に思われてきた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...「…………」清十郎は...
吉川英治 「宮本武蔵」
...伝七郎をここへ連れて来い」「ハ、ハイ」弟子は、清十郎の語気が、はっきりしているので、ほっとしたらしく、「はっ、ただ今」と、あわてて伝七郎を捜しに出て行った...
吉川英治 「宮本武蔵」
...また清十郎殿の如く...
吉川英治 「宮本武蔵」
...身を預けるということの不満か」「清十郎どの...
吉川英治 「宮本武蔵」
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