...その清らかな襟許(えりもと)から...
泉鏡花 「歌行燈」
...仙女のような瘠せた清らかな影を...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...彼の家鴨のおよいでいる池よりどんなにずっと美しいことだろう! ここへは清らかな野鴨が来る...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...清らかな眼さえしていた...
太宰治 「八十八夜」
...せめて自分の思い出を男の胸に清らかなままで残して置こう...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...心持ち太い小さな鼻、心持太い小さな口、ふっくらした小さな頤(あご)、細やかな眉毛(まゆげ)、清らかな眼、豊かな金髪...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...女隱居の相手をしてゐる可愛らしくも清らかな娘で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...色の白い、いかにも品の良い老女で、清らかな眼には、若さと聰明さが殘つてをりますが、氣の毒なことに輕い中氣にやられて、右足が下自由らしく、ズルリズルリと引摺つて歩くのが痛々しい姿です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この清らかな死骸を見せて貰つた平次は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...童女のやうに清らかなのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...隆吉に対する二人の愛情は信仰(しんこう)に近いほど清らかなものであった...
林芙美子 「河沙魚」
...清らかな小川の流れさへも眺めることの出来ないここでは...
北條民雄 「牧場の音楽師」
...清らかなる肉体と精神とです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...動物の間に見るその姿すら何と清らかなこと! 私はそれを最も敬虔な心をもって尊敬いたします...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...合掌した手首を白木綿で縛られている清らかな二の腕...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...それほど清らかなものだった」「ホホホ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ひつそりと清らかなその湯の中へうち浸つた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...腕から肩の清らかな柔らかみも...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
便利!手書き漢字入力検索