...二町許りも構内の木柵に添うて行くと...
石川啄木 「鳥影」
...札幌區立病院の廣い構内に添うて角をめぐり...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...貴下の御希望に添う気持は...
海野十三 「振動魔」
...その陰影が壁に添うて揺曳くする床の間の柱に...
薄田泣菫 「侘助椿」
...堤防に添うて一つの郡道へと出た...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...それに私達夫婦が浜田氏の代理として附き添うことになるので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...お由羅は、朱塗、金蒔絵の女駕に、斉興も、駕に、平、将曹等は、馬上で――その左右には、書院番、奥小姓などが、付き添うて、それぞれ、陣笠に、陽を避けつつ、いろいろの響きを、混合させて、橋いっぱいになって、通りかかって来た...
直木三十五 「南国太平記」
...いつもこの男と影の形に添うように...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分はドコまでもそれに附添うて...
中里介山 「大菩薩峠」
...親類組合の衆も附添うているというわけではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...無いものは御座いません」梅仙女は寄り添うように...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...ガラッ八は平次に寄り添うようにこんな事を言います...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「もう少し歩いて行きましょう」と女は濠端(ほりばた)に添う道の方へ彼を誘った...
原民喜 「火の唇」
...帰りにはまた長い矢来に添うて歩いた...
宮島資夫 「四谷、赤坂」
...それに寄り添うて歩いてゐるのは彼女だつたのだ...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...この儚(はか)ない玉の緒(お)が絶えましてもキットお側に付添うて致します...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...かういつた‥‥第四編一戀人等はいつも日暮になると家の前の腰掛へ寄り添うて腰を掛けてゐることが好きである...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...付添う人々は、怪しんで、彼に問うた...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索