...整然とした他界のものゝやうに並べて見せ夜の祕密は大きな重々しい混沌とした土塊の中に一杯附着したダイヤモンドのやうに暗きを好んで異樣に輝き燈の中に浮んで來る人の顏は恐く...
千家元麿 「自分は見た」
...大勢の人間から発せられる混沌とした騒音や...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...あるものは混沌とした一般的なるものでしかない...
戸坂潤 「思想としての文学」
...混沌とした色と調子とニュアンスの見定めもつかない錯雑のなかから現われていたが...
豊島与志雄 「形態について」
...何かを……恐らく混沌としたものを...
豊島与志雄 「肉体」
...何だか混沌とした全体だったが...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...ある混沌とした官能の動きが浮かび上がり...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...霧のような混沌とした色と調子のニュアンスで...
久生十蘭 「南極記」
...いまだその混沌とした状態を生き續けてゐるからである...
堀辰雄 「「繪本」」
...もつと混沌とした...
堀辰雄 「「神々のへど」」
...斯んなに無辺に極まりなく混沌とした大空の下で...
牧野信一 「「学生警鐘」と風」
...混沌としたしかも漠然としたその曲全体を感じる...
宮城道雄 「山の声」
...どうせ幾ら混沌とした物でも...
森林太郎 「混沌」
...混沌とした一面の絵画である」という意味ではあるまいか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...一つのイデ〔観念〕・ある混沌としたイマージュ〔心像〕・をもっている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...このように混沌とした社会には...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その重要な使命の一つは混沌とした鑑賞界に明確な一つの美の目標を確立することにあるのです...
柳宗悦 「日本民藝館について」
...数時間前から朧げな幻が見えており――混沌とした幻で...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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