...底知れぬ淵穴(ふちあな)へ共々(とも/″\)落込んで了ふのである...
レミ・ドゥ・グルモン Remy de Gourmont 上田敏訳 「落葉」
...こういう「恐ろしい深淵」をなしているのだが...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...房一たちの組はその下手(しもて)の淵からゆるやかに流れ出た水が...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...また一度などは遥か千葉から浅見淵君が参加したこともあつた...
外村繁 「将棋の話」
...彼の心は急に暗い淵の中につき落された...
豊島与志雄 「蘇生」
...ケメトスが陥(おちい)った淵を探し始めました...
豊島与志雄 「彗星の話」
...深淵(しんえん)を...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...すなわち池田亀鑑(いけだきかん)氏の調査によれば、ここの本文が「ひゝ」とあるのは上田秋成(うえだあきなり)の校本だけであって、中村秋香(なかむらしゅうこう)の『落窪物語大成』には「ひう」とあり、伝真淵(まぶち)自筆本には「ひと」とあり、更に九条家旧蔵本、真淵校本、千蔭(ちかげ)校本その他の諸本には皆「いう」となっている...
橋本進吉 「駒のいななき」
...淵子ちやんのゐる隣家へ少しばかり持たせてやつた...
林芙美子 「柿の実」
...小淵沢のチャチなチラシで朝食をしたため...
松濤明 「八ガ岳大門沢」
...是は文淵堂の花天月地(くわてんげつち)中に収められてゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...なんでも淵源まで溯って行く舟筏を得るのは...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...〔無題〕青い淵、エメラルドを湛へて底の知れない淵、怖ろしい淵、死の淵...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...折わるく一番瀬の早い淵(ふち)へ...
吉川英治 「江戸三国志」
...淵辺伊賀守などは...
吉川英治 「私本太平記」
...叔父の淵(えん)には出林龍とアダ名があり...
吉川英治 「新・水滸伝」
...再び暗い淵にむかって...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...かのペンギンがうろつく闇の深淵に鎮座するキュクロプス式都市の中で勝利し生き延びたものが何かを理解したのだ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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