...」「……御深切(ごしんせつ)に...
泉鏡花 「浮舟」
...隨筆すべて文學に關して深切な指導をしてゐた明るい快い文學的の雜誌であつた...
今井邦子 「水野仙子さんの思ひ出」
...その方が一層深切ではなかろうか? 諸君は諸君の収入の十分の一を慈善についやすことを自慢にする...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...自分がひとに深切を施すのは、たいへんの美徳で、さうして内心いささか報恩などを期待してゐるくせに、ひとの深切には、いやもうひどい警戒で、あいつと対等の附合ひになつてはかなはぬなどと考へてゐるんだから、げつそりしますよ...
太宰治 「お伽草紙」
...自分がひとに深切を施すのは、たいへんの美徳で、さうして内心いささか報恩などを期待してゐるくせに、ひとの深切には、いやもうひどい警戒で、あいつと對等の附合ひになつてはかなはぬなどと考へてゐるんだから、げつそりしますよ...
太宰治 「お伽草紙」
...そして舅さんが何かと深切に話しかけて下さつたこと...
種田山頭火 「行乞記」
...何といふ深切さだらう...
種田山頭火 「行乞記」
...緑平老の肝入、井師の深切、俳友諸君の厚情によつて、山頭火第一句集が出来上るらしい、それによつて山頭火も立願寺あたりに草庵を結ぶことが出来るだらう、そして行乞によつて米代を、三八九によつて酒代を与へられるだらう、山頭火よ、お前は句に生きるより外ない男だ、句を離れてお前は存在しないのだ!昨夜はわざと飲み過した、焼酎一杯が特にこたへた、そしてぐつすり寝ることが出来た、私のやうな旅人に睡眠不足は命取りだ、アルコールはカルモチンよりも利く...
種田山頭火 「行乞記」
...それは深切そのものなので...
種田山頭火 「行乞記」
...暑かつた、労れた、行程八里、厚狭町小松屋といふ安宿に泊る(三〇・中)、掃除が行き届いて、老婦も深切だが、キチヨウメンすぎて少々うるさい...
種田山頭火 「行乞記」
...深切なのが何よりもうれしい...
種田山頭火 「道中記」
...「あなたの叔父さんは真実(ほんとう)に深切よ...
徳田秋声 「足迹」
...深切(しんせつ)な焼きかたなので一人では手が廻りきれないほど売れだした...
長谷川時雨 「木魚の配偶」
...何も本当な深切でも何でもない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...何だかだんだんあの方の御深切がお口ほどでもないように思われてくる一方で...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...深切に玄坊をだました...
牧野信一 「蚊」
...殊に満鉄の詩人加藤さんが周到な注意と深切とを以て案内して下され...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...私達は南で約束して置いた事を果される森さんの御深切を喜んだ...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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