...併し俺は此等の事例に深入するだけの興味を持たなかつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...さうして聖フランシスの所謂「余の力の及ぶ限り――余の力の及ぶ以上に」彼を愛せむと欲する意志は歩々に我等を導いて主客融合の境地に深入りさせるのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...話がだんだん深入りして行くにつれて...
有島武郎 「或る女」
...どうしても間違った方向に深入りしたのを悔いないではいられなかった...
有島武郎 「或る女」
...ビュッフォンはこの問題については余り深入りはしていない...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...――もっと深入した事は...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...なまじ深入りしてわたしの感情を返つて乱す事を避け...
犬養健 「愚かな父」
...その苦痛をもツと深入りしたいともがくのが生命だと思つてゐる...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...それから徐々にその洋杖を奥の方へ深入りさせた...
海野十三 「千早館の迷路」
...わたしも訳のわからぬ御用をここまでして深入りしたんですから...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...いくらかづつ深入りしていつたのであらう...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...良人は酒と賭博とに深入りし...
豊島与志雄 「土地」
...この辺で江戸も切上げだろうな」「こんな仕事の深入りはよくねえよ」曲者二人...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それから初風炉の茶湯懐石の次第にまで深入りする...
矢田津世子 「茶粥の記」
...深入りしておらねばよいが...
吉川英治 「大岡越前」
...息つきの小競(こぜ)り合いに止めておいて敵が誘うとも深入りはするな」と...
吉川英治 「三国志」
...少し深入りしたかたちがある...
吉川英治 「三国志」
...深入りは禁物だと思った...
吉川英治 「宮本武蔵」
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