...深さのわからないような暗い闇(やみ)が...
有島武郎 「或る女」
...道路を下った河原のゴロタ石の間に深さ一尺ばかりの溜り水に過ぎなかったが...
石川欣一 「可愛い山」
...深さ一尺にあまれり...
大町桂月 「冬の榛名山」
...深さは唯(たった)一尺五寸の平たい甕である...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...その地形や広さや深さをはかり...
豊島与志雄 「アフリカのスタンレー」
...相当の深さでありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...脚下に滝なして漲(みなぎ)る水の深さもはかりがたく...
中里介山 「大菩薩峠」
...氷冠のいろいろな深さのところから採った氷を...
中谷宇吉郎 「白い月の世界」
...その中に砂を深さ五分(ぶ)ばかり入れてならし...
中谷宇吉郎 「寺田先生の追憶」
...深さはさほど増したとも思えなかった...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...墓穴を十七尺の深さまで掘り下げたのも...
野上豊一郎 「シェイクスピアの郷里」
...われら一族の業(ごう)の深さには...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...私が尊敬するあなたの分別(ふんべつ)を以て、――あなたの責任ある、從屬的な地位に似合(にあ)ひの先見、用心深さ、謙遜を以て――私がイングラム孃と結婚した場合には、あなたも小さいアデェルも一緒にとつとゝ出て行つた方がいゝと、最初に私に云つたのはあなただつたのだといふことを、私はあなたに思ひ出させたいのですよ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...注意深さうにその枝などを調べてゐる...
堀辰雄 「手紙」
...ひどく苦しさうだつたな」「うん」僕は槇を疑ひ深さうに見つめる...
堀辰雄 「不器用な天使」
...その苦痛の激しさと深さはたとえようのないものであった...
山本周五郎 「つばくろ」
...信神深さうな樣子を見せるこの頭被の褶と...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...――馬の足の外れる深さにかかれば...
吉川英治 「新書太閤記」
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