...その世界に触れる貴女の魂のビブラシヨンは是れから無限の深さと...
石川三四郎 「蒼馬を見たり」
...深さは何百尋(なんびゃくひろ)か分りません...
泉鏡花 「印度更紗」
...指の深さにちつとも断(き)れ間のないやうに覆ふてしまふ事が出来る程なのです...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...同じ深さにその根は地中に蟠(わだかま)っているのである...
高浜虚子 「俳句への道」
...・山をあるけば木の実ひらふともなく・水くんでくる草の実ついてくる森はまづいりくちの櫨を染め夜はしづかだつた、雨の音、落葉の音、そして虫の声、鳥の声、きちんと机にむいて、芭蕉句集を読みかへした、すぐれた句が秋の部に多いのは当然であるが、さすがに芭蕉の心境はれいろうとうてつ、一塵を立せず、孤高独歩の寂静三昧である、深さ、静けさ、こまやかさ、わびしさ、――東洋的、日本的、仏教的(禅)なものが、しん/\として掬めども尽きない...
種田山頭火 「其中日記」
...深さは大体二尋から三尋位であつた...
中谷宇吉郎 「真夏の日本海」
...私は三年近くのハルピンの生活が同君の性格に與へた影響の深さを考へないではゐられなかつた...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...満潮のときが真中の深さが七十グラムグラム...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...愛情の深さはまたなかなか...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...精神的な深さが非常に必要であることを認めないからである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...用心深さを壓倒してしまつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...無気味な夜が底のない深さで垂れ下つてゐるのだ...
北條民雄 「道化芝居」
...自分の持っている情感の深さの底をついた演技の力で...
宮本百合子 「映画女優の知性」
...深さは路面から水底まで三丈二尺あったそうで...
山本周五郎 「半之助祝言」
...――私はこういう街へ戻って来る度に心が静まりなお一層計り知れぬ深さを感じていく...
横光利一 「欧洲紀行」
...人には語れぬ鬼気こもる縁の深さにますます彼は愕くのみだった...
横光利一 「旅愁」
...信神深さうな樣子を見せるこの頭被の褶と...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...智深さまのお通りだぞお通りだぞ...
吉川英治 「新・水滸伝」
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