...深い斷崖を過つて倒れてゐる大木の幹を渡らなければならなかつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...冬深い雪の中で、あらゆる危険を冒して猟したものである...
石川欣一 「山を思う」
...東亜諸民族の正しく深い認識と絶大な努力を要する...
石原莞爾 「最終戦争論」
...しかしそこにはチャンと一つの深い「自覚」をもっているのです...
高神覚昇 「般若心経講義」
...寛厚さを現す眼尻に刻まれた特長のある深い皺とは...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...深い深い井戸の底で...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...この奥さんの寸言の深い意味に思い当る次第である...
寺田寅彦 「新年雑俎」
...(明治四十年十月三十日『東京朝日新聞』)三十水底信号機霧の深い海上を航海する時には...
寺田寅彦 「話の種」
...更に奥深い眼が光っていました...
豊島与志雄 「旅だち」
...深い沈黙と睡眠とが万象の上に重くのしかかってくる...
豊島与志雄 「真夜中から黎明まで」
...非常に興味の深い読物でもある...
中谷宇吉郎 「千年の時差」
...餘程深い仔細(しさい)がおありのやうに存じます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...わたしは草深い小山の上に登ってこしをかけると...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...然るに或る霧の深い朝のことで...
三島霜川 「解剖室」
...深い興味があるばかりでなく...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第十巻)」
...どこか深い空洞へでも落ちてゆく陶酔と...
山本周五郎 「柳橋物語」
...如何にも注意深い眼付きで見まわしていた呉一郎は...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...その講義によって相当に深い感銘を生徒に与えられたことと思われる...
和辻哲郎 「初めて西田幾多郎の名を聞いたころ」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??