「淡」の意味
あっさりしている
小説での「淡」の使い方
...先樣の奧樣は淡白(きさく)な人で...
石川啄木 「天鵞絨」
...左(と)に右(か)く紀州の加太(かだ)の淡島神社の分祠で...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...暗夜のこと故(ゆえ)、くわしくは分らぬけれど、工場というのは、いかにも荒れ果てた、みすぼらしいもので、板塀は、トタン板のつぎはぎだらけ、倒れかかった丸太の門柱には、それでも、小さな街燈がついていて、その淡い光りで、「西南製氷(せいなんせいひょう)会社」という看板の文字が、やっと読める...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...被害地選出の代議士某は数百名に取り囲まれて平素の冷淡を責められ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...淡く煙りの立つあたりは鰍沢だと人夫は指す...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...それこそ心頭滅却に似た恬淡(てんたん)の心境だったのですが...
太宰治 「風の便り」
...淡泊と言おうか、軽快と言おうか、形容の言葉に窮するくらいだ...
太宰治 「パンドラの匣」
...淡雪(あわゆき)のように消え去るのを覚えました...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...私は閑寂枯淡の孤独生活にはいることができるやうになつた...
種田山頭火 「其中日記」
...私は「苺(いちご)」の静物の平淡な味を好む...
寺田寅彦 「昭和二年の二科会と美術院」
...或時は表面に恬淡洒脱(てんたんしゃだつ)を粧(よそお)っているが心の底には絶えず果敢いあきらめを宿している...
永井荷風 「日和下駄」
...ハツクシヨン」平次は甚だしく冷淡な口調ですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...淡路町(あわじちょう)になった...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...あるいはただ冷淡な気持から言うのかが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...淡い明色のばりばりしたこわい毛が...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...淡々と記録風な書き方がしてある...
三好十郎 「恐怖の季節」
...鰯はこうすると大層淡泊になって上品に戴けます...
村井弦斎 「食道楽」
...わけて瀬戸村一帯で焼かれる特色のある陶器(やきもの)は、その淡雅な味が、茶の用器に多く需要されだしてきたので、職人たちでも、茶をのむことを知っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
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