...何故(なぜ)か妙に涙脆くなつて...
芥川龍之介 「地獄變」
...そしてヒステリカルに涙脆(もろ)い渡井(わたらい)という十六になる女の生徒が...
有島武郎 「星座」
...涙脆さうにイイスタアの卵を飾つたりするといふのは...
アルチバシェッフ・ミハイル・ペトローヴィチ Artsybashev Mikhail Petrovich 森林太郎訳 「死」
...その中で新教(プロテスタント)の神様は質素(じみ)で倹約で加之(おまけ)に涙脆(なみだもろ)いので婦人(をんな)には愛される方(ほう)だが...
薄田泣菫 「茶話」
...)そんな輩(てあひ)は涙脆(なみだもろ)い女を見つけて...
薄田泣菫 「茶話」
...涙脆(なみだもろ)い桟敷(さじき)の婦人(をんな)客を直ぐ泣かせる事が出来るので...
薄田泣菫 「茶話」
...イクラ涙脆イニシテモ尋常デナイ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...内気でそして涙脆(もろ)く...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...弱(ひよわ)そうな乳呑(ちの)み児(ご)を手放しかねて涙脆(なみだもろ)い父親が泣いたということを...
徳田秋声 「黴」
...涙脆いという意味では...
戸坂潤 「社会時評」
...ずいぶんこれで涙脆(なみだもろ)いことがありますのよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...人一倍涙脆(なみだもろ)くて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...じつはおよそ涙脆かつた「倫落の女」の作者天民は...
正岡容 「吉原百人斬」
...正直だとか、内氣だとか、涙脆いとか、人がよすぎるとか、品行方正だとかいふのは、みんなの期待する事では無かつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...涙脆(もろ)く、金銭にしまりのない、お調子に乗りやすい性質を多分にうけついだ自分は、まぎれもなく母方の血を引いているので、子供の時からこの祖母のごひいきだった...
水上滝太郎 「大人の眼と子供の眼」
...涙脆い同心が宰領して行くことになると...
森鴎外 「高瀬舟」
...そして涙脆くなって来ましたわ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...元来涙脆(もろ)い翁は一も二もなく承諾して...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
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