...おれはどうしてこんなに涙もろいか...
太宰治 「お伽草紙」
...一方にはきわめて消極的な涙もろい意気地(いくじ)ない絶望が漲るとともに...
田山花袋 「一兵卒」
...就中継母は涙もろい方であったから...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...涙もろい人に変った...
新渡戸稲造 「自警録」
...この涙もろい男は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...飢ゑと一緒に存在する涙もろいものは...
原民喜 「飢ゑ」
...涙もろい馬鹿な奴だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...「涙もろいって笑わないでね...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...十五六から二十近くまでの娘の心と云うものはまるで張りきった絃の様にささやかな物にふれられてもすぐ響き、微風にさえ空鳴りがするほどで、涙もろい、思いやりの深い心を持って居るんです...
宮本百合子 「現今の少女小説について」
...そうして少女小説によって頭の大部分は育てられた娘達は涙もろいしとやかな内気な人にはなれましょう...
宮本百合子 「現今の少女小説について」
...涙もろい人情のみがこの世に平和を齎らすのである...
柳宗悦 「朝鮮の友に贈る書」
...涙もろい人情のみがこの世に平和を齎らすのである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...只圓の通りに遣るのにはそれこそ死物狂いの気合を入れてまだ遠く及ばない事がわかって、その底知れぬ謹厳な芸力にヘトヘトになるまで降参させられ襟を正させられたものでした」◇牟田口利彦氏の話によると、翁は平生極めて気の弱い、涙もろい性分で、家庭百般の事について角立った口の利き方なんか滅多にしなかったが、それでも能の二三月前になると何となく眼の光りが冴えて来て、口の利き方が厳重になった...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...涙もろい藤吉郎は...
吉川英治 「新書太閤記」
...情けないお姿になられたなあ」花和尚は涙もろい...
吉川英治 「新・水滸伝」
...あんな、涙もろい、鈍愚な、しかも事に当っては、うろたえたりする彼が、どうして、あんなに強いのか...
吉川英治 「平の将門」
...涙もろい先輩がおるよ」「誰」紙捻(こより)で耳をほっていた赤埴源蔵(あかばねげんぞう)が...
吉川英治 「べんがら炬燵」
...沢庵さんに縛られたあの時の様子や先刻(さっき)からの言葉を聞けば、この人は、涙もろい、気のよわい、情けの半面すら持っている...
吉川英治 「宮本武蔵」
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