...南はその飛沫を避けて一方の手で長裾にかかった涓滴(しずく)をはたいた...
田中貢太郎 「竇氏」
...すると何処(どこ)からともなくちょろ/\と涓滴(けんてき)のしたゝる音が聞えて来ました...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...涓滴はその中から絶えず水面に落ちて居るのでした...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...夕べの静穏が苔の下に音をたてる涓滴(けんてき)のように...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ぴしや/\と落(お)ちる涓滴(したゝり)が暫(しばら)く彼(かれ)の耳(みゝ)の底(そこ)を打(う)つた...
長塚節 「土」
...『即興詩人』とか『涓滴』などの鴎外のものを挙げねばならぬであろう...
三木清 「読書遍歴」
...竜池は涓滴(けんてき)の量だになかった...
森鴎外 「細木香以」
...共に涓滴(けんてき)の量なくして...
森鴎外 「渋江抽斎」
......
柳田国男 「故郷七十年」
...涓滴(けんてき)の水集(あつま)りて流(ながれ)をなす...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
...衆呼で曰く涓滴(けんてき)の水だも其四方より相集まるや遂(つゐ)に利根の大河をなすかと...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
便利!手書き漢字入力検索